この記事を読んで分かること ・MRを辞めなかった2つの出来事
どうもこんにちは。
外資系製薬会社経営企画室に勤めるこういちです。
9月も、もう2週目に突入してますね。
今日で朝活100日達成しました。
今朝の朝活はサッカー日本代表とドイツ代表の強化試合の観戦。
結果は日本が4対1の勝利!!
素晴らしい試合でした。
今日は観戦後、このブログを書いています。
朝4時だから、なんか頭がぼーっとします。
さて、今日はTwitterのDMから面白い質問が飛んできたので、ブログで回答していきたいと思います。
ずばり
「MRを辞めようと思ったことってないですか?」
という質問です。
今日はこの質問に、私自身の経験を交えながら答えていこうと思います。
MRを辞めようと思ったことはあります
今回質問を頂いたのは、就活生の方です。
MRに憧れはあるけど、リストラも多くて心配。
あと、辞める人も一定数いるということをご存じで、
「こういちさんはMRを辞めようと思ったことはないですか?」
と素朴な質問を頂きました。
「辞めようと考えていた時期はありますよ」
と答えました。
今日はその時のことを少し振り返っていきたいと思います。
なぜ辞めようと思ったのか?
私がMRを辞めようと思ったのは新卒1-2年目の時でした。
早いですよね。笑
そうなんです、早いんです。
なぜ辞めようと考えていたのか
それは
「仕事がつまらなかったから」
です。
当時の私の状況は以下のようなものでした。
・扱っている製品は発売からすでに5年以上経過している製品ばかり
・先生たちはすでに薬についてよくご存じで、薬の情報は求めてない
・接待で競合とシェアを争う日々
・早起きして卸に毎日行く意味もわかんない
・廊下で待っている時間が長すぎて憂鬱
・活動してもしなくても売上は成立する
こんな状況でした。
ぶっちゃけ、つまんなかったです。
2年目までは。
なので、辞めようかなーなんて、漠然と考えてました。
当時は学校の先生になりたいなーということをなんとなく、
ふわっと考えていたので、
通信制の大学に行くことも本気で考えたりしてました。
同期のMRにもよく愚痴を言ってましたね。
「薬のこと、先生たちのほうが詳しくて、情報提供にやりがいがない」
「1時間待って、医師と話せるのは10秒。やばいでしょ。」
「卸に毎朝行かされる。意味ない。」
こんなことをグチグチ言ってました。
まだ若かったということもあり、
他責思考もあり、
いわゆる「文句タレMR/ダメMR」の先頭を突っ走ってました。
考えが変わった2つのきっかけ
そんなダメダメMR2年目のMR君だったわけですが、
2つの大きなきっかけがMR2年目の時に訪れます。
先生に怒られた
これはガツンと来ました。
相当ガツンと来た出来事でした。
確かMR2年目の夏ごろ
MRとして活動して1年いかない位だったと記憶してます。
これまでお伝えしたことはなかったですが、
その後の私の製薬人生を劇的に変えてくれた出来事でもあります。
この時に指導頂いたことは今でも忘れることができません。
以下で簡単に紹介していきますね。
すでに発売して5年以上の製品を扱っていた私。
マーケティング部が作成したパンフレットを持って、いつもの病院へ。
面会したのは、真面目で穏やか、MRとのお話が大好きな笑顔のかわいいおじいちゃん先生。
新人MRが担当することの多い先生で、
私も話やすいということもあって、よく訪問していました。
そんなある日。
パンフレットを紹介したときに、
先生:「ここに掲載されているデータについて詳しく解説してくれる?」
と質問され
こういち:「はい、えーと、これは○○で、○○です。(書いてあることをそのまま説明)」
先生:「これは?」
こういち:「・・・(やばい、用語の意味がわかんない)すみません、いま分かり兼ねますので、調べなおしてきます。」
と回答
すると、
先生:「勉強してきた?」
こういち:「・・・してきましたが不十分でした、すみません。(ほんとはパンフレットを1回斜め読みした程度です。すみません)」
少しの沈黙
こういち「・・・・(あー、怒られるのかなー、、、)」
先生「ちょっと来てご覧」
こういち「・・・??、、あっ、はい。」
2人で2階の入院病棟へ
こういち「・・・(説教部屋かな?外来だと声聞こえちゃうもんな。患者さんに)」
患者さんの入院している部屋に到着
こういち「・・・先生、ここって???(入院部屋ですよね?)」
そこに一人の老人が寝てました。
先生「ここで寝てる患者さんね、いま君のところの薬を使ってるおかげで、ぐっすり眠れてるんだよ」
こういち「・・・そっ、そうなんですね。(この時初めて、自社の薬を使っている患者さんと対面しました。意外な展開に驚いてました。)」
先生「この人達のこと考えながら、パンフレットのデータ紹介してる?」
こういち「・・・『はい』とは自信を持って言えない自分がいます。すみません。」
先生「・・・そうか。」
こういち「・・・いつからうちの薬を使って頂いているんですか?」
先生「1週間前位かな。薬のおかげで、よく眠れてる」
こういち「・・・ありがとうございます。」
先生「毎回じゃなくていいからさ。よく勉強した上でパンフレットやデータ、論文を紹介してくれたら嬉しいんだよね。君の紹介する情報の先には患者さんがいるって意識でさ。」
こういち「はい・・・、もう何というか、大切なことを忘れてました。ありがとうございます。」
ガツンと来ました。
結構、ガツンと来ました。
とても優しく、叱られました。
患者さんを見た驚きとか、
データ紹介をきちんとできなかった恥ずかしさとか、
至らない部分を諭そうとしてくれる先生の優しさへの感動とか、
色々な感情を抱いたことを覚えています。
10年以上前のことですが、いまでも覚えてます。
自分の中では猛省でした。
ちゃんと勉強して情報提供していないってことをこの時、強く自覚しました。
すごく、恥ずかしくも感じました。
ちゃんとしなきゃダメだと思いました。
そして優しく怒ってくれるおじいちゃん先生に尊敬の念と感謝の念を同時に抱きました。
人生でこんなに静かに怒られたのも初めてでした。
っと、こんなことがありました。
いま思い返しても、この時の経験というのは、その後の私の製薬人生に大きな影響を与えています。
あれ以来、自分の持っていく情報に深みを持たせることや患者さんを意識するようになりました。
新しい適応症
この静かに怒られたのと同時期に、もう一つMR人生で大きな出来事がありました。
それは「既存薬の新たな適応症」の取得です。
この適応症により、新たな診療科にアプローチすることになりました。
もうね、これがね
楽しい、楽しい!!
いままでの情報提供とは全然様相が変わりました。
・説明会もバンバン取れる
・先生たちも話聞いてくれる
・アポも取れる
・活動したらした分だけ、実績も伸びる
・接待してても、薬のことや他の先生の処方のことで話が盛り上がる
こんな感じでした。
自分が求めてたMR活動はこれだよー!これって感じでした。
その後、
支店で成績が一番になって、
本社に呼ばれるようにもなり、
ベストプラクティスを発表する
という機会にも恵まれ、
つまらなかったMR人生が一気に楽しくなりました。
その頃の営業活動については以下Noteにまとめてあります。
こういちの考え
「静かに怒られたこと」
「新たな適応症」
この2つがきっかけで私のMR人生は劇的に変化しました。
MR3年目でMRを辞めようという気はもうなくなってました。
その後、新薬/新適応症の立ち上げもMR・MSLで通算5-6個経験しました。
本社に入ってからも数個経験しています。
さて、ここからは自論を述べていきます。
まず、MR活動で楽しいのは、やっぱり新薬の立ち上げ時や新しい適応症追加時です
こういう時はやっぱりめちゃくちゃ楽しいです。
なぜ楽しいか?
それは医療者も情報を求めているからです。
なので、活動がWin-Winになりやすい。
そして、活動したら活動した分だけ実績に繋がりやすいです。
時々ラッキーパンチも発生しますが、
実力ある人、努力した人が報われやすいのもこのフェーズです。
従って、上市/新適応症の上市1年前から上市後2年間が一番楽しいというのがこういちの自論です。
また薬にとっても一番重要な時期とも言えます。
この時期に上市の売上カーブを最大化させることが、その後の10年間の売上を決定づけると言っても過言ではありません。
新薬や新適応症が扱えないなら転職も一つの選択肢に
さて、ここからは過去の私の状況に近い若手MRさん(発売して5年以上経過した製品しか扱っていない方)に向けてのメッセージです。
まず、まだ新薬上市や適応拡大の経験がないのであれば、それが出来る可能性のある環境に身をおくことです。
パイプラインがないのであれば、転職も一つの選択肢だと私は考えています。
時々、その経験を知らずにMRから異業種転職する人を見かけますが、
その経験を知らずして、安易にMRという職種から離れるのはもったいないと思います。
せっかく取得したMR認定資格を無駄にすることにもなりますし、他の業界に比べればはるかに高待遇です。
すごくもったいないと思います。
新薬上市は活動したらした分だけ、実績に繋がりやすい時期です。
自分の活動で新しい薬が世に広がっていくことを強く体感できるのもこのフェーズです。
医療従事者の先生方とのディスカッションも楽しいのが、この時期です。
市販直後調査なども走りますので、患者さんの副作用の発現状況なども、聞き取りがしやすいです。
なので私の考えは「ぜひ新薬上市の経験をしてください」ということです。
新薬上市や適応拡大のタイミングは、多くの製薬企業が求人を募集する時期でもあります。
ですので、そういった求人が欲しいなら、その希望を転職エージェントに事前に伝えて情報を取るようにしてください。
以下に製薬で、こういちがおススメするエージェントを紹介していきます。
今日から新しく紹介するエージェントさんもいるので、要チェックです。
JAC Recruitment さんとは、かれこれ10年位付き合いがあります。
留学をしていた時から本格的に利用をさせて頂いて、
その都度、その都度、必要に応じてキャリアの相談をさせてもらっています。
非公開求人も紹介してくださいます。
履歴書やCVの書きぶりも細かく見てくれますし、
企業ごとにどういうアピールをしたら良いかというアドバイスもくれます。
外資系バイオベンチャー情報も定期的に頂いてます。
情報網がね、やっぱすごいです。
さすが、外資に強いだけあります。
立ち上げもね、関わることが多いです。
もう一つはエンワールドジャパンさんです。
エージェントさんの中に元製薬会社の人事の方がいます。
なので製薬の内情に詳しい。
お話した印象は製薬会社側の内情だったり、給与体系だったり、福利厚生だったり、そのあたりに詳しいです。
前回、こういちはお世話になってます。
その時のことも過去ブログにまとめてあります。
製薬ニュースのAnswersNewsでおなじみのAnswersさんです。
実は、転職エージェントも運営されています。
今回、業務提携のお話を頂き、今月からブログで紹介できる運びとなりました。
MRに限らず、メディカルやR&Dの本社案件も豊富に扱っておいでです。
製薬業界特化のエージェントさんです。
今度、別途、Answersさんの強みについても別記事にあげていきますので楽しみにしていてください。
私も知らなったですが、外資バイオベンチャーの案件も扱っておいでです。
最近大量採用した某企業とも提携されているそうです。
何度も言いますが、転職はタイミングが命です。
情報を掴みに行く努力は欠かせませんし、
エージェントにより持っている案件はそれぞれ異なります。
製薬の人事が、エージェントを絞るためにエージェントのコンペをすることもあります。
ですので、持っている案件がエージェントにより異なってきます。
従って、抜け漏れを防ぐためにも最低2社とは繋がっていたほうが良いと思います。
ということで、本日は以上です。
今日は私の体験談を中心としたブログでした。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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