MR必見。営業成績のためには大口顧客から逃げないこと!製薬会社における営業数字をあげるためのTargetingの正しい考え方。

戦略的キャリア形成
この記事を読んでわかること
■Targetingの正しい考え方
■大口顧客を相手にするときのマインドセットと具体的事例

どうも、こんにちはこういちです。

暑い。暑いですね。

私は走る習慣があるのですが、走った後は汗がひかなくなってきてます。

さて、今日はTargetingについて私見を述べていきたいと思います。

以前のブログの中でもご紹介しましたが、営業数字をあげるためにはTargeting は超重要です。

そして大口顧客から逃げないことについて以前のブログの中で最後に少しだけ触れましたが、今日はその重要性について詳しく、かつ具体的な事例を述べていきたいと思います。

ちなみに以前のブログはこちらです。

これは私がMR時代に当時の所長から教わった数字をあげるための極意の一つです。

参考にして頂けたら嬉しいです。

顧客情報の把握とリソースコントロール

さて、まず質問です。

-自分の市場の上位20位の大口顧客はリストアップされていますか?

-施設だけでなく、どの医師の処方量が多いか、顧客毎で正確に把握されてますか?

-頭のなかで把握しているだけでなくて、ExcelやPPTなどにきちんと整理がされていますか?

これらの質問に対して、即回答が返って来ない状態だとすると、顧客情報の把握が甘い可能性があります。

というのも、以前の私がこの状態でした。

後に全国No1営業所を複数地域で作り上げる所長の指導が入るまで、私のTargetingは不十分と言わざるを得ない状態でした。

「たぶん、あの先生の処方が多い」

という感じで、たぶんといった用語を使ってしまうなど、自信がないような状態でした。

また訪問はとにかく会える先生には会いに行きまくるといったスケジュールの立て方をしていました。

そこには大口顧客もそうでない顧客も混ざっていて、大口顧客に訪問が集中するようなリソースコントロールにはなっていませんでした。

そこにも所長の指導が入ります。

端的に述べると

「大口顧客にリソースを集中すること」

こうした指導もあり、徐々に活動と実績が結びついてくるようになりました。

大口顧客から逃げない

さて、ここからが今日の本題です。

大口顧客にリソースを集中はしたものの、中にはこんな医師も存在しました。

-月1回しか面談日がない

-訪問時間に行っても全然会えない

-そもそもMRと会わないスタンス

MRあるあるだと思います。

さて、こういった捕まえにくい、情報提供しにくい大口顧客がいた場合にあなたならどうしますか?

自分のTargetingから外しますか?

それは難しいのではと思います。

恐らく、実際は外すのではなく、とりあえずTargetingリストには入れておくけど、活動は会いやすい医師に偏るというのが実際に多くのMRの方が直面している現実かと思います。

実際に私がそうでしたし、私の営業所のチーム員のみんなもそんな感じでした。

「Targetingはしてるんだけど、会えないもしくは会いにくいからしょうがないよね」そんな状態でした。

ここで私からみなさんへのチャレンジ質問です。

-その取り組み方で、その大口顧客の処方行動は変わりますか?

きっと自信を持って、Yesと答えられる人は少ないのではと思います。

実際に私は自信を持って答えることは出来ませんでした。

実はこの質問は、当時の所長から、まさに私がされて答えに窮した質問でした。

以下に示すようなやりとりがあったことを覚えてます。

所長「顧客は変わる、変えると思って活動してる?どう?」

私「、、、しています(実際はできていないが)。が中々面会が難しい先です。」

所長「最終ゴールは?面会することが目的ではないよね。処方行動を変えてもらうことがゴール、そしてそれは患者さんのためになる変化。そのために考えられるアプローチは直接的な面会だけかな?なにかできるアプローチはない?」

私「、、、面会だけ、、、ではないと思います。アプローチ、、、もっと工夫できることはあると思います。」

所長「出来ること、全部やってみた?色々なアプローチは検討した?所長である私を利用するのも出来る手段の一つだよ。」

私「、、、全部は出来てないです。残念ながら。」

所長「大口顧客なんだけど会いにくい先生や変わった先生というのはどこのエリアにも存在するもの。そういった相手に創意工夫してアプローチすることこそがMRとしての腕の見せ所。数字を伸ばしたいなら大口顧客からは絶対逃げないことが大切。

私「、、、(それは分かるけど中々難しいんだよ)顧客を再度調べて、改めてアプローチ方法考えさせてください。」

所長「いつまでに何個考えられそう?」

私「・・・1週間ください。」

こんなやりとりがありました。

いま思い返すと、詰められてますね。笑

でもこういうチャレンジは改善点を浮き彫りにするためには必要な指摘です。

悔しかったけど、実際には大口顧客から逃げているような状態でしたので、納得感もありました。

それに営業成績をあげている他の営業所の人を見ていると、大口先と言われる顧客を1人2人持っている人が、MRランキングの上位にいることもわかっていたので、所長の指摘も素直に受け止めることができました。

それから私は再度顧客を調べ直しました。

大口顧客から逃げなかった結果-超大口先の育成に成功!

結論からお書きしますが、いくつかの医師を大口先に、1人の医師を超大口先&スピーカーに育成することに成功しました。

そして3年連続Top MRを維持できるまでの営業力も身に付きました。

以下に超大口先になった医師へのアプローチ経験を具体的にお伝えしたいと思います。

顧客調査の中で、全然会えなかったポテンシャルの大きい1人の医師(A医師)がいました。リサーチの中で、以下の特徴を掴みました。

■MRとは全然会わないけど、医療機器の人には会っている様子がある。しかし、訪問時間でない時間に会っているようだ。

■医師会主催の講演会には顔を出しているようだ。

■学会期間にはいなくなるので、学会には参加している様子がある。

■たまにパンフレットと手紙を置くが、無くなってはいる。

■営業には話しかけるなオーラは出ているが、同僚の先生たちとはコミュニケーションを楽しそうに取っている。

■ちょっと気難しい。親分肌な感じ。無駄話は嫌いで、MRが廊下にいる時間に医局に現れない。廊下で話かけても一蹴されるメーカーが多数。

こういった特徴です。

そして私は以下のアプローチをとりました。

■コンタクトのある医療機器の人と仲良くなって、A医師の情報を貰う。すると医療機器のほうでは講演会演者歴があることが分かった。

■さらに仲良くなり、医師の講演歴を教えて貰う。すると医療機器のほうでは地域のKOLとして活躍していることが判明。

■所長に事前に許可を得た上で、医療機器の方にA医師を中心にした共催の地域講演会を提案。我々の目的はA医師との関係構築とニーズの把握。医療機器側も他医師へのアプローチの機会が作りたい意向があり、了承。両社で企画を考えることに。

■企画書と所長、支店長を引き連れて医療機器の方と共にA医師に面会。講演会の企画をぶつけてみる。一回では了承されず保留となる。ただまんざらでもない様子。

■翌日に面会のお礼と手紙を同封し、弊社の期待値とA医師にお願いしたい経緯を改めて説明。これは全部手書き。

■医療機器の方から、A医師が講演会を引き受けてくれる旨の返事があったことの連絡を貰う。後に判明するのだが、手書きの手紙を読んでくれており、そこにA医師の過去の学会発表のことについても触れられていたことから、熱意を感じたというコメントをもらった。(このことが判明するのは、関係が出来た、だいぶ後になってからのことだが、手書きの手紙が有効であった事例)

■講演会の準備と並行して、次の手を考えておく。講演会はA医師の希望通りの形で実施完了。満足のご様子。自社の薬の使用も始まる。

■所長と相談し、本社にお呼びして、社員向けの勉強会を実施する施策をA医師に提案。了承。関係が出来ていたこと、また遠方へのお出掛けや本社にお呼びするというプレミアム感の演出が効果的だとこの時点で掴んでいた。

■マーケティング担当者と所長に協力してもらって、社内勉強会の様子を社内報に載せられないか打診。了承。

■本社勉強会の実施完了。またその後、社内報完成もA医師に報告。。

■マーケティング担当者からインタビューを記事化(パンフレット)することのアイデアを貰い、それも次の一手として仕込むことに。社内勉強会の御礼時に提案し、了承。

■インタビュー記事化の打診。地域診療連携というテーマで記事化に協力頂けることに。

■広告代理店、マーケティング担当者、所長、私で記事化に向けたインタビューの実施。

■記事化無事完了。同時並行的に地域Web講演会の演者打診。

■地域Web講演会の演者としてデビュー。その後複数回の講演を実施。

■次は全国Web講演会の演者としてデビュー。その後、本社のアドバイザリーボードにもお呼びすることに。

→最終的に超大口先(全国3入る)&スピーカーに成長

とこんなアプローチと結果になりました。

最初のアプローチから、8ヶ月を要したアプローチでした。

各種調整など、大変ではありましたが、自分にとっては良い成功体験になりました。

ポイントは以下です。

■大口先から逃げなかったこと(A医師は多少癖のある医師でしたが、気遣いとニーズを満たすための企画でカバー)

■あらゆるチャネルの可能性を考えること

■社内、社外のリソースをフル活用すること

■企画を単発で終わらせず、連続性を持たせること

これらを意識することによって、A医師という大口顧客を育成することが出来ました。

またこのA医師以外にもいくつかの医師を大口先に育成しました。もちろん、アプローチはそれぞれの医師に合わせた形で工夫をするようにしました。

営業所では大口先にリソースを集中し創意工夫をするという同じ方針が取られ、私以外のチーム員も何人か大口先の育成に成功しました。

結果、その年と翌年、2年連続で我々の営業所は全国No1営業所になりました。

所長が変わるだけで数字はこんなにも変化するんだと、その時に強く感じたことを覚えています。

この活動を行う上で大切なことは正しいTargeting とリソースコントロール、そしてPlanning です。

大事なことは大口顧客から逃げない、あの手、この手を駆使して、顧客の心を掴むマインドを持つことです。

いまであれば、昔以上にDigital Toolやアプローチが発展しています。

総意工夫できることはたくさんあるはずです。

ぜひ意識してみてください。

(逆に私は最近の創意工夫、それこそコロナ過における数字をあげる工夫については経験や知識が乏しいです。もしこのあたりの知見や経験がある方がいたらぜひ教えて頂きたいと思います。経験共有できるよという方がいたらぜひTwitterを通じでダイレクトメッセージお寄せください。こういちブログの中で紹介させて頂けたら嬉しく思います。)

まとめ

ということで本日は以上です。

■顧客の情報とリソースコントロール

■大口顧客から逃げないこと

■大口顧客から逃げなかった結果

についての経験や知見を共有させて頂きました。

最後までお読み頂きありがとうございました!

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