参天製薬でも発動。早期退職募集頻発の製薬会社のキャリアを考える。外資系製薬会社こういちのキャリアに関する私見をまとめました。

戦略的キャリア形成
この記事を読んでわかること
・ポータブルスキルと軸(≒専門性と一貫性)が大切だ!という話

どうも、こんにちは。

外資系製薬会社経営企画室に勤めるこういちです。

9月ですね。

最近は日が短くなってきました。

秋の気配を感じます。

 

 

さて、製薬業界では、いま早期退職募集が頻発しています。

この間、高校の同級生と飲んだんですが、

『製薬業界リストラしまくってない?大丈夫?』って、全然違う業界の友人からコメントを貰いました。

それだけ社会的にも、早期退職がたくさん行われている業界ということが知れ渡っていて驚きました。

 

 

そんな中、9/4(月)のことですが、参天製薬でも、発動されましたね。

20230904 | Santen(参天製薬)グローバルサイト

早期退職特別支援プログラム。

対象は50歳以上。

営業に限らないということですが、おそらく対象として多くなるのが営業=MRだと思います。

なぜなら人数が多いから。

 

  

内資の早期退職募集、結構、続きますね。

記憶にあるだけで、

・大正製薬

・中外製薬

・塩野義製薬

・アステラス製薬

が2023年に早期退職募集を行っています。

 

 

今日はそんな早期退職募集という暴風雨が吹きまくっている製薬業界に勤める若手(20代~30代前半の方)のみなさんに向けて、こういちのキャリアに関する私見を好き勝手に述べていきたいと思います。

 

雇用を守るために大事なもの:ポータブルスキル

 

 

ポータブルスキルとは持ち運べる能力や経験のことです。

ポータブルスキルを多く持つ人にとっては、早期退職の知らせは嬉しい知らせになります。

何故なら、働く場所はたくさんあるから。

そしてたくさんのお金をもらって転職できるから。

知らせがあったら、すぐに転職活動を開始して、内定を掴みに行くアクションを開始する。

こういった先輩を過去何人か見てきてます。

50歳以上だと簡単ではありませんが、50歳を過ぎても会社を変える先輩を見てきているので、不可能な話ではありません。

 

 

苦しいのはポータブルスキルが少ない方です。

同じような年収や条件で再就職先を探す🔍のは至難の業です。

 

私の先輩を見ていても、50歳以上で、ポータブルスキルに乏しい人は条件を下げて転職している人が大半です。

MRの場合は、コントラクトMRとして再雇用されるケースが多いですかね。

ドラッグストアで管理薬剤師の仕事に就いた先輩MRもいます。

いずれも金銭的な面ではマイナスになる転職です。

 

 

職種によってポータブルスキルは異なりますが、どこの会社でも通用する一般的なポータブルスキルには以下のようなものが挙げられます。

・マネジメント経験

・英語力

・新規事業立ち上げ経験

・新製品の立ち上げ経験

・マーケティング経験

・新規開拓営業/セールス経験

・デジタルスキル

これ以外にもたくさんあるとは思います。

これらのスキルや経験の数が多く、かつ造詣が深い人ほど、転職市場で強い人材(=どこの会社でも必要とされる人材)になれます。

 

20代、30代をどう過ごすかで40才以降のキャリアが変わってくる

 

色んな先輩たちを見てきて、

また同期や同僚を見てきて感じることは、

20代、30代のキャリアの積み方で40才以降のキャリアが明確に変わるということです。

 

 

この意識を持てるかどうか?

足りない経験値、キャリアをどう埋めにいくか?

いまいる場所にい続けて、10年後、20年後のキャリアに不安がないか?

この意識がある人とない人では、明確に差が出ている印象を持っています。

 

 

キャリアを作るのは自分次第です。

もちろん、他の人の力を借りながら、時には運にも左右されながらキャリアは形作られていきます。

でも望んだキャリアは、思い描かないと、実現しません。

 

5年後のPlanはありますか?

10年後のPlanはありますか?

それをちゃんと見える化してますか?

紙にまとめてますか?

Wordにまとめてますか?

 

愚痴を言って、お酒を飲む時間があるならば、

いますぐ紙とペンを持って、

考えをまとめることをおすすめします。

 

軸(≒専門性と一貫性)が大切

 

私は軸が大切だと思っています。

軸というのは

「自分は何の専門家として覚えられたいのか?」

という専門性のようなものです。

もしくは

「何が強みで、どういった仕事を得意とするのか?」

を語れることです。

 

軸≒専門性と一貫性

 

と捉えてもいいかもしれません。

 

 

40代、50代になった時に、

これが語れる人と語れない人だと

キャリアに差が生まれます。

 

 

この軸の意識は転職活動でも有用です。

 

「私は○○のプロフェッショナルです。

○○の能力・経験をより活かせる職場として御社を志望しました。

私は○○の能力を通じて、御社のプロジェクトに貢献が出来ます。」

 

もちろんこんな風に表現はしませんが、伝えたいメッセージはこういうことです。

  

この○○という軸や強みを作ることが出来るかどうか?

この意識がとても重要です。

 

軸には色んな切り口があると思いますが、

大事なことは自分が

「何の専門家として覚えてもらいたいか」

ということかと思います。

 

 

・営業のスペシャリスト

・新薬立ち上げのスペシャリスト

・組織マネジメントのスペシャリスト

・新薬開発のスペシャリスト

・市場調査のスペシャリスト

・プロジェクトマネジメントのスペシャリスト

・マーケティングのスペシャリスト

・新規事業開発のスペシャリスト

・アライアンスのスペシャリスト

・社内外広報のスペシャリスト

・疫学のスペシャリスト

・HEORのスペシャリスト

 

 

ざーっと、スペシャリストと書きましたが、

スペシャリストと自信を持って言える実績と経験を積み上げる努力が必要だと思います。

40代、50代でキャリアが頭打ちにならないために。

この意識はとても重要です。

 

キャリアを積み上げている人は製薬業界、もしくはヘルスケア業界を一つの会社のように捉えている。

特に外資系のエグゼクティブにこういう人が多いです。

彼らは会社を3-4社渡り歩いて、その地位に就いています。

まれに新卒からたたき上げで、と言う人もいなくはないですが、少数派です。

 

彼らと接する機会が多い私は、

キャリアについても彼らとディスカッションする機会があります。

「次のキャリアってどう考えてますか?」

と尋ねると、

キャリアの選択肢は自社だけでなく、他社も含まれていることが多いです。

・自分は次はこんな仕事をしたい

・自分はこんなキャリアを築きたい

・自分はステップアップしたい

という強い意思があって

そのためなら、会社というステージは変わっても構わない

というスタンスの人が非常に多いです。

(もちろん、他の社員さんの前では「この会社で一緒に成長しよう!」って耳障りの良い言葉を使いまくってますよ。w)

 

 

私もこの感覚に近いです。

より好条件で、自分が活かせる場があって、チャレンジングな環境があれば、いつだって挑戦したいと思います。

 

 

製薬キャリア3.0が志向する未来は

・複数社の転職は当たり前

・複業も当たり前

・個が強くなる時代

こんな未来を想像しています。

もうそんな時代に入りつつあります。

 

 

 

・周りの人がいい人だから

・新卒の頃からお世話になっている会社だから

・居心地がいいから

そんな理由で、同じところに居座り続けると、

選択肢がどんどん狭まっていることに気付けません。

気付いた時には、手遅れです。

 

そんな先輩たちを何人も見てきています。

 

軸の見つけ方≒転職活動

 

「そうは言っても、軸とか専門性とか、強みとかよくわかんない。」

という方も中にはいらっしゃると思います。

もしくは

「自分は○○という軸があります!」(でも自信はない・・・)

みたいなケースもあり得ると思います。

 

そういう時は、自分のこれまでのキャリアを俯瞰する機会を作るといいと思います。

一番手っ取り早いのは転職活動です。

 

 

私のおススメは、転職エージェントの方のリソースを最大限に活用させてもらうことです。

エージェントさんの中には、

キャリアを俯瞰して、

アドバイスしてくれる方も多数在籍しています。

 

相性の良い方を見つけて、

自分のキャリアの方向性、

考え方、

専門性が市場で通用するかを聞いてみると良いと思います。

 

私自身は、以下の2社に密にお世話になっていて、懇意にしているエージェントさんがいます。

 

JAC Recruitment 

エンワールドジャパン 

 

 

JAC Recruitment さんとは、かれこれ10年位付き合いがあります。

留学をしていた時から本格的に利用をさせて頂いて、

その都度、その都度、必要に応じてキャリアの相談をさせてもらっています。

非公開求人も紹介してくださいます。

履歴書やCVの書きぶりも細かく見てくれますし、

企業ごとにどういうアピールをしたら良いかというアドバイスもくれます。

外資系バイオベンチャー情報も定期的に頂いてます。

情報網がね、やっぱすごいです。

さすが、外資に強いだけあります。

立ち上げもね、関わることが多いです。

 

 

 

 

もう一つはエンワールドジャパンさんです。

エージェントさんの中に元製薬会社の人事の方がいます。

なので製薬の内情に詳しい。

お話した印象は製薬会社側の内情だったり、給与体系だったり、福利厚生だったり、そのあたりに詳しいです。

前回、こういちはお世話になってます。

その時のことも過去ブログにまとめてあります。

よかったらご覧ください。

最後に

 

 

 

製薬業界の、この早期退職募集の流れは、止まることはありません。

コロナを経て、加速しています。

 

 

そういう動きを捉えて、準備すること。

これが一番大切です。 

そう思ってます。

 

 

つらつらと偉そうに、自論を書きなぐりました。

私自身も道半ばですし、キャリアをどうするかは日々模索しています。

完璧に出来ているわけではありませんが、アンテナは張っているつもりです。

暴風雨に負けずに、共に頑張りましょう!

 

ということで本日は以上です。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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