ブログ「製薬キャリア3.0」への記事寄稿第7弾。「製薬×転職」編。転職エージェントだけがエージェントではない!?繋がりが生むキャリア。研究者編。

戦略的キャリア形成
この記事を読んで分かること
・繋がりが生んだキャリアの物語

どうも、こんにちは。

外資系製薬会社経営企画室に勤めるこういちです。

 

すっかり秋になりましたね。

最近は朝肌寒いです。

季節の変わり目は体調を崩しやすいのでみなさん、お気をつけください。

  

 

さて、本日は、記事寄稿第7弾になります。

 

9月23日に投稿した以下のブログにて記事の募集をさせて頂きました。

今日は、そのうちの1つになります。 

 

テーマは②の『製薬×転職エージェント』編になります。

 

今回も匿名ご希望ということで、「匿名希望さん」からの記事としてご紹介していきたいと思います。

あるお一人の研究者の方の転職ストーリーです。

ぜひご覧になってください。

 

 

研究者:匿名希望さんからの記事寄稿

 

【自己紹介】

 

私は、10年少々製薬企業で研究職として勤務したのちに転職し、現在は非製薬企業のバイオ部門に所属しています。

これからの時代、転職エージェントだけがエージェントではないという私の実体験を共有させてください。

 

【製薬企業勤め≒公務員?】

 

私が製薬企業に入社した頃、製薬企業勤めは公務員みたいだなと感じていました。

研究所の人が定年を迎えず退職する例はあまりありませんでした。

正確な数値は定かでありませんが、定年退職者を除く退職率は1%あるかないか、それくらいの感覚でした。

新入社員が3年で30%辞めるとか、どこか違う世界のことのように感じていました。

 

1つの新薬がでるのに10-15年もかかるのが新薬開発です。

新薬開発に腰を据えて取り組むには、雇用の安定は望ましいですが、必ずしもやりたいことができるわけではないのが会社組織です(当たり前です)。

 

研究員の中には、やりたいことが直接できなくても、それぞれの裁量の範囲で基礎的な検討を試しながら、社内事情が変わるのを待つ方もいます。

とはいえ、それが日の目を見ることは多くありませんでした。

 

今の時代であれば、転職が選択肢になりますが、当時、毎年行われる新卒採用に対して、中途採用はほとんど行われていませんでした。

 

【転職って難しい】

 

私は、希少疾患などを対象とした遺伝子・細胞治療に興味がありました。

遺伝子・細胞治療は従来治療困難な疾患の治療が可能となります。

しかし、治療コストや適応範囲の狭さが大きな課題であり、製薬企業が本腰を入れて取り組むことは容易ではありません。

 

社内で取り組みたいと提案したこともありましたが、

「特定の患者に効果があるのは分かる。ただ、投資回収できるか分からない」

とあっさり却下されました(一生懸命、資料作ったのに・・・泣)。

 

紆余曲折を経て、自身のキャリアに悩んだ結果、やりたいことをやるため転職を決意しました。

 

複数の転職エージェントに登録し、エージェントの方と打ち合わせをしました。

その中で気が付いたことは、会社によって戦略や方針、求める人材像が随分違うということでした。

また、自分の専門性や経験の中で、他社から評価されるものが少なからずあることが分かってきました。

このことだけでも、転職活動をした意味はあると振り返っています。

 

転職エージェントの方からのご紹介で2社ほど製薬企業を受けたものの、条件面で折り合わず、入社には至りませんでした(圧倒的な実力がなかっただけかもしれません)。

 

【先輩からのつぶやき】

 

転職活動を継続するか迷っていた時、大学の先輩から、

「うちの会社(先輩が勤務している会社)で遺伝子・細胞治療関係の求人があるから受けてみたら」

というご連絡をもらいました。

その先輩とは、年に1,2度近況報告させていただいていましたが、そんなお誘いをいただけるとは思っていませんでした。

 

その企業は製薬企業ではないためか、転職エージェントの方から紹介をうけていませんでした。

事業としては、遺伝子・細胞治療に使用する基盤技術を強みにしており、業務拡大としての人材募集ということでした。

求められるスキルと条件面で希望にかなっていたことがあり、面接を受けることにしました。

 

 

面接はスムーズに進み、ほどなく合格をいただけました。

 

風土になじめるか不安はありましたが、先輩から職場の雰囲気を教えてもらう中で適応できそうなこと、遺伝子・細胞治療の研究開発に関われること、様々な製薬企業と連携できる可能性があること、を前向きに捉え、転職することしました。

 

【会社って多様】

 

実際に転職してみて思うことは、各製薬会社によって研究開発に対する考え方が全然違うということでした。

製薬企業にいると、他社の方と研究のお話をする機会はあまりないため、自分の視点が広がったという実感があります。

 

また、製薬企業にいると、方針転換により疾患領域や技術に関連する研究開発が中断されることも少なくありません。

一方、今の立ち位置であれば、1つの会社が取り組みをやめたとしても、別の会社と研究を続けることができます。

 

製薬企業での経験も重宝され、色んな方に意見を求められることもあり、役に立っていると感じます。

インターネットなどから転職に関する情報は入手できますが、百聞は一見に如かずとはよく言ったもので、転職してみて色んな事が分かりました。

 

【転職のやり方は一つじゃない】

 

今回の転職を通じて思うことは、自分にとっての転職エージェントはどこにいるか分からないということです。

 

今でも転職エージェントの方とは定期的にコンタクトしていますが、今回は「ゆるやかなつながり」が転職をサポートしてくれました。

 

転職を検討されている方は、転職エージェントだけでなく、これまで縁のあった方とのつながりを大切にしてみても良いかもしれません。

転職につながらなくても、仕事観を聞くだけで意義があると思います。

 

チャンスはどこにあるか分かりません。

まずは気軽につながっていきましょう。

寄稿記事に対するこういちの感想

いかがでしたでしょうか?

参考になる部分があったのではないでしょうか?

 

私がお寄せ頂いた記事を読んで感じたことは、

「ある程度年齢やキャリアが積みあがってくると、

人とのつながりがキャリア形成の手助けをしてくれるケースが珍しくなくなるよな。」

というものでした。

 

 

以前このブログで40歳以上のMRの方のキャリア戦略についてまとめた記事があります。

 

その中のまとめには以下のことを書いています。

 

40代後半のMR転職戦略

①とりあえず転職エージェントには複数登録。

目的:情報収集&レジュメ添削&面接の練習に付き合ってもらう。幅広い情報収集が大切

 

 

②紹介を受けたい企業の社員とのコネクションを構築するor見つけ出すor維持する。

目的:書類通過

 

 

③現職でサボらない。結果を出し続けることに拘る。

目的:信頼の獲得および面接の中身の充実化

  

 

今回の匿名希望さんのケースは①②③を全部しっかり行った結果なのかなと感じました。

(匿名希望さんの年齢は把握していませんが。。。)

 

 

特に今回は②のケースですよね。

 

「ゆるやかなつながり」が次のキャリアに繋がったと書かれておいでですが、

どこにキャリアの種が転がっているかは未知数ですよね。

なので人とのつながり、結び付きというのはとても大事だということを再認識しました。

 

今回の記事はそういったエッセンスを伝えてくれる良いストーリーだと感じました。

 

 

 

 

みなさんは「計画された偶発性理論」「キャリアの8割は偶然によって形成される」という言葉をご存じですか?

 

ご存じないという方は、詳しいところを以下の記事でまとめてますので、読まれてみてください。

 

ポイントは以下です。

・予期せぬ出来事や出会いがキャリアを左右する

 

・偶然の出来事を、行動や努力によって引き寄せキャリアに繋げる

 

・待つのではなく、意図的に行動することでチャンスを引き寄せる

 

今回の匿名希望さんの転職ストーリーに結びつく部分があると感じましたので、改めて本記事の中で紹介させて頂きました。

 

自分のやりたい仕事があって、それを手繰り寄せるために、行動をお取りになっていた匿名希望さん。

 

最後は古くからのご縁が、次のキャリアに繋がりましたが、結果を手繰り寄せることが出来たのは間違いなく、匿名希望さんのこれまでのお仕事の成果と先輩とのご縁を大切にされる人となりから来ているものなのだろうなということを感じました。

 

改めて素敵な記事を寄稿くださり、ありがとうございました。

 

製薬業界は待ちの姿勢で案件が転がってくるほど甘いものでもない

 

人とのご縁がキャリアに繋がったケースを今回はご紹介頂きました。

 

 

「わかった、わかった、人との縁を大切にすればいいんでしょ。やりますよ。やります。」

 

 

ってお感じになった方。 

 

 

はい、ぜひ人との縁は大切にされてください。

 

 

ただし、それだけで案件が舞い込んでくるほど、甘い世界でもないのが製薬業界です。

 

なぜなら今は限られた席を大多数で取り合う戦国時代のような状況になっているからです。

 

 

MRもそうですし、研究職もそうです。

早期退職、リストラの暴風雨がビュービュー吹いているのが製薬業界です。 

 

 

だから準備はしておいたほうが絶対にいいです。

早期退職のアナウンスがあって、はじめて転職エージェントに登録する40代、50代の先輩をこれまで何人か見てきましたが、

はっきり言って遅すぎます。

 

さすがに最近は減ったかもしれませんが、コロナ前はこういう方が回りにたくさんいたことを記憶してます。

 

 

どんな案件が市場で動いているのか?どんな能力やバックグランドが求められるのか?

JD (Job Discription)を見ればだいたい書いてあります。

 

 

そのJDを見て、足りない経験値があれば、現職でそれを埋められるように職務内容を調整する。

ここは上司の協力が不可欠ですが、そういったコミュニケーションを経て、自分のキャリアをブラッシュアップさせていきます。

 

 

そうすると、自然と他社でも通用する経験値が積まれていきます。

 

 

 

JDや案件を見るには転職エージェントに登録する必要があります。

完全無料ですし、面接練習などにも付き合ってくれます。

 

 

参考までにこの製薬キャリア3.0の筆者のこういちがおススメするエージェントを3つご紹介します。

よかったら参考にされてください。  

 

エンワールドジャパン : 元製薬人事の方がいるので、内情に詳しい。

 

 

 

JAC Recruitment : 外資のバイオベンチャー行きたいなら絶対抑えておくべき。

 

 

【ランスタッド】 : ギリアドは昔紹介してもらったことあります。

エージェントに関する一言コメントを添えて、それぞれご紹介させて頂きました。

どなたかの参考になれば嬉しく思います。

 

ということで本日は以上になります。

 

今日は匿名希望さんの記事をご紹介させて頂きました。

改めまして、記事寄稿にご協力頂いたことに感謝申し上げ、記事を終了したいと思います。

ありがとうございました!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました