この記事を読んでわかること
転職11週目の過ごし方
外資系製薬会社の市場調査の実際
どーも、こんにちは。外資系製薬会社、経営企画室に勤めるこういちです。
転職して、3ヶ月目に突入しております。
今週は企画した医師へのインタビュー(市場調査)で忙しい夕方から夜を過ごしていました。
今日は外資系製薬会社が実施する市場調査の実際について、お伝えしたいと思います。
まだ経験の浅い方や、将来マーケティングを目指すMRの方が参考になる情報になるように書いていきたいと思います。
転職11週目の過ごし方
今週は月曜日から木曜日の夕方から夜に掛けて、市場調査で予定が埋まっておりました。
医師のインタビュー調査を実施しました。
夕飯の時間にかかる日もあり、ちょっとストレスもありました。
あとでレポートを貰えるので、ぶっちゃけ全部聞く必要はありません。
ただ私は医師のニュアンスを含めた生の声を聞くということを大切にしているので、可能な限り参加しました。
・いまの治療で困っていること、
・新薬に期待すること、
・予想される新薬のデータを見ての印象と使用意向、
こういったことを中心にお聞きしました。
市場調査の種類
市場調査には大きく2種類あります。
定量調査:英語ではquantitative research
定性調査:英語ではqualitative research
定量調査は、簡単に言うと大多数へのアンケート調査です。
量を求める調査になります。そして数値データを分析し、仮説が正しいかどうかを検証したりします。
一般向けに出ているものであれば、たとえばこんなものが定量調査に該当します。
一方、
定性調査は、簡単に言うと量より質を求める調査。
定量調査で把握することの難しい対象者の深層心理や、理由を深ぼっていけるところが特徴的です。
数値化できないデータを取得するための手法です。
以下にわかりやすい定量調査と定性調査の比較表を載せておきますね。
これらの調査を目的に応じて使い分けます。
製薬会社における市場調査の実際:成果物の活用シーン
あくまで一例になりますが、以下のような成果物を得るために市場調査を活用します。
定量調査の場合
・自社製品のTPP(Target Product Profile)のデータを示し、印象に残るポイントをアンケート形式で答えてもらう。
→医師の印象に残るデータが把握できる。
・他剤のデータ、自社製品のTPP(Target Product Profile)のデータを見比べてもらい、処方意向を10段階で答えてもらう。
→売上予測に重要になるBrand choiceの割合を決めるにあたっての参考数値とする。
・ある医薬品に対して、処方をしたいと考える理由/したくないと考える理由を複数提示し答えてもらう。
→処方を後押ししている要因/処方のハードルとなっている要因を把握する。
定性調査の場合
・医師のペインポイントを把握する。いまの治療で困っていることや新薬に求めることなどを深ぼる。
・いま使っている治療薬を選ぶ理由を深ぼる。また新薬のTPPを示して、それを使いたい理由/使いたくない理由を深ぼる。
・患者調査の場合は、病気とわかった時や治療を受ける時、退院の時の感じていたことや困っていたことを深ぼる。
あくまで一例ですが、こういったことを把握するために市場調査を実施します。
市場調査会社はかなり多くあり、製薬会社のサービスに強みをもっている会社もいくつかあります。
“>イプソス、“>インテージ、サイニクス、SSRI(社会情報サービス)あたりは有名ですかね。
その他大小さまざまな会社が存在します。
市場調査は、企画・設計・実査・最終レポート受領までに通常3ヶ月~4ヶ月を要します。
金額もピンキリではありますが。
100万~1000万円規模になりますので、計画的な実施が不可欠になります。
大きな製薬会社の場合は、この市場調査を取りまとめるための部署が存在します。
Business Intelligence部、Date Analysis部、市場調査部など、色々名前はついています。
そこの部署に所属している方は、調査のスペシャリストとして勤務している方も多く、過去に調査会社で勤務していた方もたくさん在籍している印象をもっています。
またコンサルティングファームが市場調査を代行してくれる場合もあります。
私は過去BCG、デロイト、マッキンゼーと共に、Projectの一環として市場調査を実施した経験があります。
コンサルティングファームでこの手の経験を積むこともキャリアパスとしては魅力的だと思います。
コンサルティングファームの転職情報は
が強いと思います。
私もMBAから帰ってきた時にはコンサルへの転職も検討して、色々アドバイスをもらいました。
非公開求人情報ももらえます。
コンサル転職を強みにしているので、コンサル事情にも詳しいです。
MRをされていた方であれば、どんなデータがあると現場に役にたつのかということが肌感覚的にわかると思います。
なので、こういったキャリアを目指されるのも一つの選択肢ではなかろうかと思います。
コンサルティングファームにはヘルスケア専門部隊がありますので、ご興味ある方は情報だけでも取っておくと良いと思います。
ヘルスケア領域に特化したいと伝えておけば、それに類似した案件を紹介してくれるので、どんな求人が動いているか把握できます。
・Go To Market Model作成支援
・KAM (Key Account Manager)部隊の制度設計とリソースアロケーション策定
・中堅製薬会社2025年に向けての組織設計と計画立案
私は過去、上記のような案件を含む求人を紹介されたことがあります。
特に若手の方は早いうちに検討されると良いと思います。
・製薬会社MR→コンサル(BIG4)→製薬会社コマーシャルエクセレンスマネージャー
・製薬マーケティング→ コンサル(BIG4) →製薬会社事業部長
といったキャリアを歩まれる方は、外資系製薬会社ではたまに見かけるキャリアのパターンです。
MBAで勉強するような論理的思考やフレームワークを活用する経験をたくさん積みたい方は、コンサルは持ってこいだと思います。
ご興味あれば、検索してみてください。
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すみません、すこし脱線しましたが、今週は市場調査で大忙しの1週間となりました。
でも医師の今の治療で困っていることや新薬に求めることが十分理解できましたので、今後のPlanningに有益な調査でした。
まとめ
ということで本日は以上です。まとめると、
1. 転職11週目の過ごし方-市場調査で大忙し
2.市場調査の種類-定量調査と定性調査
3.製薬会社における市場調査の実際:成果物の活用シーン
こういった内容でお届けしました。
ご参考にして頂けますと幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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