この記事を読んで分かること 売上UPのために行う習慣や思考術 (番外編) ■適度な組織競争を生み出す ■具体的なクロージング
どうもこんにちは、こういちです。
前編、後編と、営業に関しての記事を先週、UPしました。
思った以上の反響があり、とても嬉しく思います。
反響が大きかったので、今日は番外編ということで、成果に繋がったと考えられるポイントについて、あと2つ、ご紹介させて頂こうと思います。
適度な組織競争を生み出す
前のブログにも書きましたが、所長が変わって2年目、私がMR4年目を終えたころ、我々の営業所は全国で1番になっていました。
その秘訣については
前編
後編
とかなり詳細に記載しましたので、詳しい実施内容については前回のブログをご覧になって頂けたらと思います。
番外編では思考を変えて、その組織運営術について解説していきたいと思います。
MRの仕事は個人業といえば、個人業です。
特定のエリアを担当して、適切な情報提供を行いながら、売り上げを伸ばしていくということが求められます。
広域を担当すればするほど、結構孤独ですし、サボろうと思えばいくらでもサボれちゃうのがMRという仕事です。
さて、そんなMRを所長としてまとめ上げるわけですから、上手なマネジメント手法、スキルというものが、営業所長には求められます。
今日はその所長が行なっていたマネジメント方法をお伝えします。
3人1チーム体制の導入と、ご褒美制度による適度な組織内競争の醸成
我々の営業所にはMRが9人いました。
そして、所長は9人を3人1組にして、3組のチームを組織し、1組ずつリーダーを選定しました。
そして毎月、その3組を競争させる仕組みを導入しました。
競争で使われたポイントは以下の3点です。
■前月からの売上UP率
■前年からの売上UP率
■営業所への貢献ポイント(行動評価、所長が決定)
この3つの指標で、競争が行われました。
そして各指標毎に、
1位だったチームに3ポイント
2位だったチームに2ポイント
3位だったチームに1ポイント
という点数が与えられます。
そして、合計点数が多いチームが勝利チームとなります。
勝利したチームにはご褒美があります。
ご褒美は、1位のチームは毎月の営業所飲み会の代金がタダになるというもので、その分は3位のチームと所長が負担するといったルール設定が行われました。
今の時代では、こういった仕組みに対して、公私混同してるだとか、賭けのような仕組みが入るのは良くないと言った批判もあろうかと思いますが、このご褒美制を導入したのは所長ではなく、全員での話し合いの元で決まりました。
1人でも反対意見があるようなら別のご褒美(例:所長からプチギフト)案とすると所長から提案もありましたが、メンバーからは
「身銭を切るようなルールのほうがみんな必死になるから毎月の飲み会代を掛けよう!」
と、このルール設定に落ち着きました。
(ママさんMRも一人おりましたので、その方が買ったり負けたりに含まれた場合にはランチ代で代用するなどの配慮もありました。)
結果的にこの仕組みは見事にハマりました。
若いMRが多かった営業所ということもあり、良い競争意識と連帯意識が生み出されました。
また、毎月の営業所飲み会も大いに盛り上がり、勝った負けたの一喜一憂も適度な緊張感を営業所にもたらし、結果として非常にハイパフォーマンスを発揮する営業所に生まれ変わりました。
ちなみにその所長が来られる前は全国でも下のほうに位置していた営業所でしたので、それがその所長が来て1年目で全国上位、2年目で全国1位になったのですから、私はその時、
「やっぱりマネジメント力、営業所長って大事なんだな」
ということを肌身をもって体感しました。
ちなみにその所長は、後に別の地域でも、別の営業所を全国1位に導いておられます。
その際も同様の仕組みを導入されたとお話をされていましたので、ある程度組織に活気をもたらす仕組みなんだろうと思います。
再現性があるマネジメント手法というのは貴重ですよね。
もしいまマネジメントで苦労されているMRのリーダーや所長の方がいらっしゃれば参考にして頂けますと幸いです。
ちなみにその所長は人間的にも素晴らしく、いまでも尊敬できる方です。
人間力もあり、マネジメントにも長けている所長とキャリアの早い段階で出会うことができた自分はラッキーだったなと思います。
具体的なクロージング
製薬各社、処方インパクトを向上させるクロージングには手を焼いているようですね。
引用:ミクス Online 2021/07/05
オンラインで苦労しているのは分かりますが、やはりMRが一番影響力を発揮できるのが、このクロージングだと思います。
これはオンラインであろうが、オフライン(対面)であろうが一緒であると思っています。
当時、営業所の方針として打ち出されのが
「具体的な患者像を提示した上で、具体的な例数や期間にまで言及をしてクロージングを行う」
「処方によるベネフィットを含めた形でクロージングを行う」
というものでした。
例①:ステロイド5mgの服用を続けている方で骨粗しょう症のリスクを心配しているような60歳以上の高齢女性の方が来院されてきた際には、一度弊社の薬剤を紹介もしくは処方頂けないでしょうか? ステロイドの減量が期待でき、骨粗しょう症のリスク低減に加えて、患者さんが困っている症状の改善にも繋がることが期待できます。まずは3名-5名の患者さんでご検討ください。
例②:注射に抵抗感が強くて、静注製剤でインフュージョンリアクションへの懸念が心配されるような高齢女性の方には弊社の薬剤をおすすめいただけません?皮下注射のため、そのリスクが低いことに加え、注射部位反応も数%程度となっています。今後2週間以内に、そういった患者さんが外来に来院された際にはご検討をお願いします。
例として、こういう形です。
具体性があると、医師も対象患者をよりイメージしやすくなります。
ポイントは
・こちらの希望をしっかり声に出してはっきりと依頼すること
・患者さんのベネフィットを明確に伝えること
・自分の製品に誇りを持って、自信を持って薦めること
このあたりかと思います。
私は特に3点目の「自分の製品に誇りを持って、自信を持って薦めること」というのは非常に大切だと思っていて、これで売れる/売れないというのは大きく変わってくると思っています。
これはMRに限った話ではなく、営業を行う上で必須の心構えかなと思います。
誰だって、いいものを薦められたいですよね。
私であれば、営業マンが自信を持っておすすめしてこないような商材やモノを買いたいとは思えません。
その意味でも、「自分の製品に誇りを持って、自信を持って薦めること」というのは非常に重要ですよね。
うん、そう思います。
さて、話は営業所の話に戻りますが、クロージングを徹底的に具体化するということに営業所として取り組みました。
クロージング練習のロープレも3人1組のチーム会議では毎週のように行っていました。
また所長同行の時にはクロージングの流れについて、所長から提案するのか、MRである私から提案するのか、など、事前に打ち合わせた上で顧客の面談に望んでいました。多くの試行錯誤を繰り返しました。
こういった努力はやがて新規症例獲得やシェアアップに結びついていきました。
そして、最終的に営業所として全国1位に登りつめました。
ちなみにその時、我々の営業所からはTop MRが2名出ました。
この頃は、多くの別の営業所の所長やリーダー達が我々の営業所の会議に見学に来るなどの流れも出来ていて、営業所として一種のフィーバー状態だったかなと思います。
それ位活気もあって、楽しいMR時代でしたね。
私の話ばかりになってしまい恐縮ですが、数字を作る上でクロージングは本当に大切です。もしいま売上UPに悩んでいる場合は、このあたりの部分についても検討・改善の余地があるかもしれません。
少しでも参考になれば嬉しく思います。
まとめ
ということで本日は以上になります。まとめると、
売り上げUPのために行う習慣や思考術(番外編)
■適度な社内競争を生み出す工夫の重要性
■具体的なクロージングの重要性
この2点についてお伝えさせて頂きました。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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