ブログ「製薬キャリア3.0」への記事寄稿第3弾。「製薬×感動エピソード」編。熱い想いに触れました。MR活動の実際も参考になる良質な記事。

複業(副業)/その他
この記事を読んでわかること
・ある一人のMRの方の熱い想い

どうも、こんにちは。

外資系製薬会社に勤めるこういちです。

さて、今日は以前Twitterで募集した記事寄稿の第3弾をお届けします。

「3名募集しますよ~」

と告知した、3人目の方の記事になります。

またね、

激熱な記事を、

寄稿頂きました。

ありがとうございます!!

・MR活動に悩む新人君

・どこかモチベーションが保てないMRさん

・転職を検討しているMRさん

そんな方に読んで頂きたい内容になっています。

 

 

記事を寄稿頂いたのはX(旧Twitter)で繋がりのあるYoh@MRさんです。

 

現役MRの方で、数社の転職を経て、現在はバイオベンチャーにお勤めの方になります。

 

「どういった想いでこれまでMR活動を行ってきたのか」

について、

ご自身なりのお言葉で、

言語化頂いております。

 

 

それではここからはYoh@MRさんが書いた文章に移行していきます。

 

それでは、どうぞ。

Yohさんの記事 

 

自己紹介

どうも初めまして。

Twitterでは、「Yoh@MR」というアカウント名で活動しているものです。

私は新卒から製薬業界に就職し、

約10年間MRとして活動をしております。

その間、複数回の転職も経験しています。

皆様同様ではあるかと思いますが

「患者貢献」と「ありがとう」

をやりがいとして活動してまいりました。

この度は私の転職の経験をまじえつつ

「製薬×感動したエピソード」

のテーマで寄稿をさせていただきます。

製薬業界に入りたての頃

私は新卒入社の際に中堅内資メーカーに入社しました。

まさにプライマリー領域のど真ん中のMRとして活動をしていました。

当時は現在のように

「プライマリ」だとか「スペシャリティ」だという言葉はあまり馴染みのなかった懐かしい時代です。

現在扱っているスペシャリティ領域の薬と比べると、

あってもなくても良い製品だなどと言われることもありましたが、

それでも患者貢献や先生からのありがとうをやりがいとして一生懸命情報提供していました。

「患者貢献」「ありがとう」にやりがいを感じるようになった理由

この仕事は製品が良いと

・勝手に処方が出たり、

・転院だったり、

・逆に処方が飛んだり

と成果が見えづらい仕事でもあると思います。

そのような中で先生からの

「患者さん喜んでたよ」

とか

「ありがとう」

という言葉は確実な成果に感じられたためそこにやりがいを感じていました。

「患者貢献」と聞くと皆が皆、

口にしそうな言葉ですが、

お金のやり取りもモノのやり取りも直接行わない業界でもありますので、

目には見えないものの「患者貢献」を綺麗事でなく心からやりがいに感じていました。

 

 

自分は患者貢献できているのかと疑問を持ち始める

 

MRとして活動を始めて3年程度経過した頃、

知り合いと食事をしている際に仕事のモチベーションは何なのかが話題にあがりました。

 

私はもちろん「患者貢献だ」と言いましたが、

知り合いは私の回答に対して冗談混じりではありましたが

「患者貢献したければ医者になればよかったじゃん」と一言。

 

まあ確かにそうなんだけど、、、

とその時納得できる言葉で言い返すことのできなかった自分がいたことが非常に悔しく悲しく思えました。

 

 

確かに患者貢献を謳うのであれば、

医師になるのが一番だったかもしれないなと思ってしまった自分に、

また社会人から猛勉強して医学部に入って医者にとまでの熱量はない自分に少なからずがっかりしたことを今でも覚えています。

 

 

転職を決意

 

 

疑問というよりも、多少の胸のつかえをもちつつ患者さんが喜んでいたよという言葉をやりがいにMRを続けていました。

その当時、私は様々な領域の薬剤を扱っていました。

その中に癌性疼痛治療薬もありました。

 

その製品は私が扱っていた製品の中で

「患者さん喜んでいましたよ」

とか

「ありがとう」

の声を一番聞くことのできる製品でした。

 

ある時、新たに処方いただいた患者さんのお話をしていると先生から著効して患者さんだいぶ楽になりましたと言われました。

これこれ!これがやりがいなんだ!

 

と思い

「よかったです!」

とお伝えしたところ、

先生が「そうですね。でも癌は痛みだけでは語れないですからね」

と遠い目をされながらおっしゃいました。

 

この時初めて癌疼痛ではなくて癌治療薬そのものの情報提供をしたいと転職を決意しました。

 

難航を極める転職活動

 

20代後半と年齢的には転職に有利な年代でしたが、

初めての転職は非常に難航しました。

 

年齢、能力、資格、英語など転職において重要な要素はたくさんあると思いますが、

最後に「×〇〇経験」をすることによって年齢や能力が0にも100にも化けるなと感じています。

 

私が初めて転職を決意した2017年頃にはすでに未経験でオンコロジー領域にいくことは難しい時代でした。

 

当時はがむしゃらに転職活動をしていましたが、

「×オンコロジー経験」どころか突飛なスキルも持っていないのに中々難しいチャレンジをしていたなと思っています。

 

職務経歴書を出せども出せども

・オンコロジー未経験

・扱っている製品群が特殊かつ特別な領域ではない

 

ということで面接に進むことができない日が続きました。

 

未経験可ということで面接に進んでも、

「本音を言うと経験者が欲しい」と面接で言われて結果はもちろん不合格。

 

エージェントの方にも未経験オンコロジーの難易度の高さを説明され、

一度コントラクトMRとして経験を積んでいくことも打診されました。

ただ知り合いがオンコロジープロジェクト配属を目指しCSOに入社して結局何年も希望が叶っていないという話を聞いていたので決めきれずにいました。

 

 

転職の軸、変更

 

連戦連敗を続けることで、

特殊だけど市場ニーズがない自分の経験をどうにかしないといけないと考えるようになりました。

 

 

そこでまずは未経験でも応募できる何らかのスペシャリティMRとして自分の市場価値を少しでも上げることを軸に転職活動することにしました。

 

 

当時は希少疾患領域においてはそもそも経験者が少ないこともあり、

未経験応募可の求人もあり、

そこに応募しました。

そして、無事にスペシャリティ領域のMRになることができました。

 

もちろん苦労はしましたが、方向転換することでこれまでよりは辛い思いをすることなく転職活動ができました。

 

転職をして希少疾患を扱うようになってからMR活動が本当に面白くなりました。

 

もちろん薬で救える命があることを知ってはいましたが、自分が経験すると世界が180°変わったような気になり今でもその感動を覚えています。

 

 

私のMR人生一番の感動エピソード

 

私の一番の感動エピソードは初めての転職後、2社目で経験したものです。

私は某製薬会社にちょうど組織拡大のフェーズで入社し、

これまであまり訪問できていなかったところでの疾患啓発をしていくという業務を担当しました。

 

エリアに配属になってすぐに市場データや人口を調べたところ、

競合品が1剤出ているだけという施設が気になりました。

 

疫学的にはさらなる患者さんの存在は示唆されていたものの、

主診療科Drは希少疾患だから現在治療中の患者1人で全てだという認識でした。

 

その施設では以下のような課題がありました。

・希少疾患だから数は多くないという認識

・希少疾患であるため病院内の検査基準が確立されていない

・他診療科のDrが院内で誰が診療できるのかが分かっていない

 

これらの課題解決のために以下の活動を行いました。


主診療科のDrと疾患についてディスカッションしていると

「もちろん患者さんがいたら診るよ」とおっしゃっていました。

 

そこから「専門医ではないため診断に関しては手が回っていない」という仮説を立て活動したところ、

病院としての診断基準がないことがわかりました。

 

 
次に検査段階でも何か起こっているのではないかと考え、検査科に訪問しました。

 

希少疾患ということもあり

「疾患疑い」くらいではレポートに記載するのを躊躇うという問題が浮かんできました。


その問題点を題材に主診療科Drにその病院での治療と診断基準策定の重要性に同意いただき、

特に診断基準についてのディスカッションの機会を得ました。

 

この検査数値であれば何があってもレポート記載しても良いという院内基準を決定でき、検査段階での漏れをな
くすことができました。


次にその希少疾患は膠原病疾患と関わりのある疾患だったため院内で膠原病を診療する他科での疾患啓発を行いました。

 

他診療科に院内基準を伝えて回ると疫学から考えられる通りに潜在患者がいることが判明しました。

 

かつ院内で誰が治療できるか分からなかったため疑いがあっても紹介をしていなかったという問題も明らかになりました。

そして、いざ検査をしてみると5人以上の患者さんに確定診断がつき新規採用・治療開始となりました。


 

希少疾患の薬剤は高額です。

数人に処方が開始されることで市場の大きい施設として社内の資料でも挙がってくるようにもなりました。

 

何より嬉しかった点は薬剤が納入されて、

まずはお礼にと足を運んだところ先生の方から、

「ありがとうございました。」

患者さん本当に喜んでいて、しんどさが取れたって泣いて喜んでいました!」

と声をかけていただいたことです。

 

 

先生も自施設にここまで多くの希少疾患の患者さんがいるとは全く思っていなかったようで、

私が熱意を持って活動したことによって患者さんが見つかったことに対しての感謝の言葉を頂戴しました。

 

一生懸命活動して良かったと心の底から思いました。

「患者貢献がしたいなら医者になればいい」

という言葉に何も言い返せなかったことはずっと胸につかえていましたが、

この時製薬メーカーの人間でも、

MRでも患者貢献はできるのだと強く思うことができるようになりました。

 

先生を通じた患者さんからの「ありがとう」、先生からの「ありがとう」、

この2つのありがとうで本当に心が救われた気がしました。

 

その日は帰りの車で涙しましたし、今でもこの話をすると涙ぐんでしまうほどに感動した経験です。

 

元々は希望していた疾患領域ではありませんでしたが、

現在私がMRとして活動する上で大事にしていることはこの時期に思うようになったことが多いと感じています。

 

この経験をしたからこそMRという仕事が大好きになりましたし、

薬の可能性をそれまで以上に信じるようになりました。

 

MR不要論などありますが、

私が経験したように、

MRがいるからこそ疾患啓発が進むこともあります。

 

なので、私たちにできることはまだまだあるなと思います。

 

 

また患者さんのために真摯に活動することは確かに先生にも伝わることだと思います。

 

新卒入社した内資メーカーではゴルフもできていましたし、

もちろんゴルフなしでも別れを惜しんでくださる先生もいました。

 

ただ希少疾患に携わりだしてから、

担当している時はあまり言ってくださらないのですが、

担当交代や退職の挨拶の時に

「本当にしっかり仕事をしてくれた」といった言葉をいただくことが非常に多くなりました。

 

「患者さんのために」という姿勢でMR活動をしているからこそ頂戴できた言葉であると考えています。

 

MRという仕事の素晴らしさ

 

命に関わらない薬を扱っていた→命に関わる薬を扱うようになった。

 

この転職をした際のGAPが自分の患者貢献に対する思いをより一層際立たせているのだと思います。

もちろん入社されてすぐにそういう領域にいらっしゃる方もいるでしょうし、

そうでない方も患者貢献をやりがいとされていることと思います。

 

何かそう感じるようになるきっかけは皆さんご経験されているはずで、

私のエピソードと同じように「命を救うことにつながった」という経験をできる数少ない業界ではないでしょうか。

 

後発品など例外はありますが価格で競争して一番安かったからみたいな理由で薬が使われることはありません。

 

本当にただ、情報提供をして患者さんにとってメリットがあると感じていただくことで処方になります。

 

普通の営業職と違って「たくさん物を売って、売り上げを上げたぞ!」で終わらず、

その先に(その前に前提としてとも言えますが)

「患者貢献」があることは本当に素晴らしいことだと思います。

 

 

とはいえ先にも記載しましたが、

MR不要論という言葉はそこら中で聞くことがあります。

実際にMRの数は減ってきています。

 

ですが不要論が唱えられているのはMRだけではなく他の業界の営業も一緒です。

 

営業だけでなく薬剤師さんやSEなど多くの職種で同様のことが起こっているのも事実かと思います。

 

従って、私が思うのは「淘汰されていくMR」というのはMRとしての信念を患者さんに置いていない人が多いなということです。

 

もちろん飛び抜けた能力がある、英語ができる、特別な経験があるなど、そういう方はそうではないかもしれません。

SNSを見ると高齢になると肩をたたかれる〜のような投稿を目にすることがあります。

何度か在籍している会社で肩たたきや早期退職を見てきましたが、

患者さん中心に活動している人は年齢に関係なくまだまだ現役MRとして活躍されていることは往々にしてあります。

 

ですので不要論なんて言葉だけであまり悩まないで欲しいです。

 

こういちさんのブログを読まれている方は製薬業界に興味のある方だと思いますが、

興味があるのであればぜひ製薬業界にチャレンジして見て欲しいと思います。

 

転職も盛んな業界なので、

活動していく中で「もっとこういうことがしたい!」という希望も叶いやすい業界です。

 

アンメットニーズもまだまだある業界ですし、

こういちさんのブログ記事にもあるように

ベンチャーの立ち上げなども頻繁に行われていますので、

もしかしたら自分がゲームチェンジャーとなる薬剤を扱うことができる可能性もあります。

 

やりがいだけでなくこれからの治療薬の進歩も含めて本当に素晴らしい業界で仕事をできていると日々感じています。

雑駁な内容になってしまいましたが、私のエピソードと業界について思うことを書きました。

 

少しでも参考になりましたら幸いです。

ありがとうございました。

 

 

 


こういちの感想

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

私は大変興味深く、この記事を読ませて頂きました。 

 

何といいますか、

胸のつかえと表現されていた部分。

気持ち分かりました。

 

またスペシャリティ領域の薬の経験のお話は、

これからのMR活動や

転職をお考えの方の

参考になる部分もあったのではないでしょうか?

 

私もスペシャリティ製品を扱っていたことがあるので気持ちわかります。

今度ブログでも紹介しようと思いますが、

同じように先生から感謝の言葉を頂いたことがあります。

初めての投与の時は、患者さんの投与にも立ち会ったので、いまでも強く印象に残っています。

 

私がYohさんの記事を読んで感じたことは、

「芯のある活動をされるMRさんなんだろうな」

ということです。

 

記事に書いていない裏側で、

きっとMRとしての難しい部分(2時間待って、面会は2分。数字の追及。医師に会えない。などなど)

もたくさんご経験されたうえでの

今回のエピソード紹介なんだと

感じました。

 

私はこのブログを通じて何度か主張していますが、 

MRは数が減ることはあっても、ゼロになることはありません!とお伝えしています。

 

その時に生き残っていけるMRさんって、こういった”芯の想いを強く持っているMRさん”なんだと思います。

 

(もちろん、想いだけで生き残れるほど甘くもないですよ。

大学病院担当経験や管理職経験を積んで、

ポータブルスキルを同時に磨いておく必要もあります。

私はこういう”芯の想いを強く持っているMRさん”が管理職になったり、リーダーになるべきだと思っています。)

 

 

今回記事を寄稿頂いたYoh@MRさんとはメールで何度かやりとりさせて頂きましたが、

大変丁寧で、

こちらの記事の修正リクエストにも

真摯にご対応くださいました。

改めてお礼申し上げます。

貴重な記事を寄稿頂いたことに感謝申し上げたいと思います。

 

 

希少疾患のMRを目指したいなら転職も視野に入れるべし

 

Yoh@MRさんが記事の中でも触れていましたが、

扱う薬を変えたくて、

転職をしたと書かれていました。

 

 

これは、私もその通りと思います。

 

会社は大好きだし、

周りの同僚も大好き、

でも扱う薬剤や商材に今ひとつ気持ちが乗って来ない。

 

こんな状態なら転職も視野に入れると良いかなと思います。

 

残念ながら扱う薬については、

その会社のポートフォリオ次第になるので、

こればっかりは会社を変えない限り、

変えることが出来ません。

 

 

自分が本当に扱いたいと思える薬かどうかで、

売り上げにも大きく影響してきます。

 

だって医師に勧める時の気持ちの持ちようが全然変わりますからね。

 

そういう部分、想いの部分って、相手に伝わるものなんです。

 

なので、もし

「希少疾患の薬を扱いたい!」

「スペシャリティの薬を扱いたい!」

「オンコロジーの薬を扱いたい!」

という気持ちが強くて、

いまの会社でそれが実現できないなら

当然、転職は視野に入れてよいと思います。

 

そういう想いは大事にされたほうが良いと思います。 

 

希少疾患の求人は

エンワールドジャパン 

JAC Recruitment 

【ランスタッド】 

このあたりが複数有しています。

興味がある方は話を聞いてみてください。

外資バイオベンチャーの案件はその時々で扱う転職エージェントが変わってきますので、

上記に挙げたうちの最低2社は抑えておいて、

ご自身の希望の求人があったらすぐに連絡してもらえるように

しておいたほうがいいです。

 

 

ということで本日のブログは以上になります。

 

最後に改めて記事を寄稿頂いたYoh@MRさんにお礼申し上げます。

ありがとうございました!

 

 

 

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