この記事を読んでわかること
・新人MRが20代で意識したほうがよい3つのこと
①実績
②学ぶ姿勢
③組織への貢献
どーもこんにちは、外資系製薬会社経営企画室に勤めるこういちです。
今日は戦略的キャリア形成のTopicについて書いていきたいと思います。
プロフィールの中でも紹介していますが、私はMR、メディカル、デジタル戦略、製品戦略、経営企画といったキャリアを外資系製薬会社の中で歩んできました。
そのキャリアの一歩目となったMRですが、約5年経験しました。
今日は私の実体験、
またこれまで多くのMRのみなさんのキャリア相談を受けてきた経験も踏まえて、
「キャリア形成において新人MRが20代で意識したほうがよい3つのこと」
について述べていきたいと思います。
まずは実績ありき。周りを圧倒する成績を掴みとってください。
もしあなたが
・自分の思い通りのキャリアを築きたい
・自分の希望を叶えたい
と考えているのであれば、
まずはしっかりとした成果・実績をあげてください。
そうすることによってあなたの希望は叶いやすくなります。
MRでもっとも重要視されることは、なんでしょう?
それは数字を作ることです。
つまり営業成績です。
与えられた目標をクリアすること。期待値を超えること。
これが求められます。
当然ですが、成果もあげていない人の希望というものはえてして、通りにくいものです。
社内公募の面接官を担当した経験もありますが、
面接の直近1~2年でMRとして成果が残せていないMRの場合は、
成果を残しているMRに比べるとどうしてもマイナスな印象を持ってしまいます。
「MRとして成果を残してから社内異動を検討すべきでは?」
と面接官として感じたことがあります。
またこれまでMRから本社のマーケティングやKey Account Role(KOLを担当するコマーシャルロール)に社内異動している人を思い返してみると、その多くがMRとして優秀な成績を残してきた方々ばかりです。
従って、あなたが自分の思い通りのキャリアを描きたいのであれば、まずはMRとして優秀な成績を残されてください。
あなたがMRとして優秀な成績を残していれば、あなたの上司もあなたのキャリアを応援してくれます。
いまの時代、MRとして優秀だから本社にいかないように現場に繋ぎとめておくなんてことはありません。
優秀な成績をおさめていれば「本社行っても頑張れよ」という風に、気持ちよく送り出してくれます。
私のポイントは、「周りを圧倒する優秀な成績を掴みとってください」ということです。
もちろん、それは簡単ではないことはわかっています。
でもこれを意識するかしないかで、
あなたの数字に対する意識やこだわりも変わってきます。
行動や日々の活動計画も変わってきます。
また優秀な成績を掴みとっていれば、
もしあなたがマーケティングに異動したり、
所長に昇格したときにも周りが納得感を持って、
あなたのキャリアチェンジを受け入れてくれます。
したがって、「周りを圧倒する優秀な成績を掴みとること」は重要です。
私の例で恐縮ですが、私のMRとしての成績は以下のような状況でした。
・MR1年目:営業所第3位、全国TOP100
・MR2年目:営業所第2位、全国TOP100
・MR3年目:営業所第1位、全国TOP10
・MR4年目:営業所第1位、全国TOP10
・MR5年目:営業所第1位、全国TOP10
MR1.2年目は苦労しました。
MR3年目から全国的にも名前がちょこちょこ知られてきたなという実感がありました。
MR4年目の時には全社会議でBest Practiceの発表の場が与えられるなどの機会もありました。
ですのでメディカルに異動になった時にも、
同行したMRさんから「あー、めちゃくちゃ売ってたこういちさんですね」と何度か嬉しいお言葉を頂いたことがありました。
その裏には「この人がMSLなら納得だ」というようなニュアンスもあったように感じています。
従って、周りからの納得感や異動に説得力を持たせるためにも、
優秀な成績を残されてからキャリアチェンジをするということは重要のように思います。
参考にして頂けますと幸いです。
学ぶ姿勢が超重要。 選択肢や視野、社内ステークホルダーを広げる努力をしてください。
2つ目は、この選択肢や視野を広げる努力をすることです。
特に社内ステークホルダーを積極的に広げる努力をすると良いと思います。
若手のMRの方と話していて思うことは、選択肢や視野が非常に限定的だということです。
当然といえば当然です。
普段接するのは
・同僚のMR、もしくは所長
になりますので、他の仕事をしている方と接するのは稀だと思います。
そうすると、
「目指すキャリアは所長です!ピープルマネージメントに興味があります!」みたいな若手MRさんが多くなります。
私も新人時代はそうでした。
本社の仕事といえば、マーケティング部や研修部位しか知りませんでした。
こういう若手MRさんがいても、もちろんいいと思いますが、
キャリアという観点から考えたときには、視野の狭さを感じざるをえないというのが私の個人的な意見です。
・その目指すキャリアは、様々なキャリアの選択肢がある中で選んだものなのか?
・仮にあなたが所長になったときに、部下のMRのキャリア相談に乗れますか?
このあたりを自問自答して、選択肢や視野を広げる努力をすることをお勧めします。
この視点は営業所長を目指すうえでも持つべき視点だと思います。
ポイントは、「意識するか、しないか」です。
勤務歴が長くなるにつれ、本社の人と接する機会は自然と増えていきます。
年齢を重ねるにつれ、他部門の方とも接する機会が出てきます。
そこから色々なキャリアを歩まれてきた方と接する機会が増えてくると思います。
この流れを、
・若い内から自ら意識して作り出すのか、
・なんとなくMR活動を続けてたまたま得られた機会を利用するのか、
考え方一つで、この後あなたが出会う人脈やステークホルダーは劇的に変わっていきます。
早い内からのキャリア形成を望むのであれば、当然前者の姿勢が重要です。
例えば
・会社が主催するキャリア関連のイベントに積極的に参加する、
・他部署との交流の機会に色々質問してみる、
・いきたい部署があるのであればその部署の人にOne on Oneをお願いしてみる、
こういった方法が考えられます。
やり方は色々あると思います。
みなさんは「計画された偶発性理論」「キャリアの8割は偶然によって形成される」という考え方をお聞きになったことはありますか?
この理論の要点は、
・個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される
・その偶発的なことを計画的に導くことでキャリアアップを行う
という考えになります。
予期しない出来事をただ待つだけではなく、
積極的に他者と接触する機会を作ることによって、
偶然性を計画する=自ら流れを作り出す。
こういった姿勢を持つことによって、
あなたのキャリア形成に繋がる出会いや刺激、
モチベーションが創造されることになります。
ぜひ若い内から意識されることをお勧めします。
組織への貢献を強く意識してください。あなたの貢献を見てくれている人がいます。
3つ目は組織への貢献です。
若いからといって、自分のことばかり考えていてはいけません。
むしろ若い内から組織のことにまで視野を広げて、発言するようにしてください。
そうすると「あの若手は一味違うな。」という評価に繋がります。
・あなたの発言や行動はどこまでの範囲を意識したものですか?
・あなたの発言や行動は組織への貢献を意識した発言になっていますか?
これらの質問を時折、自問自答することをお勧めします。
私には尊敬する先輩がいます。
いまはある地域の支店長をしている方になりますが、前の会社で、昔は同じ営業所で後輩MR・先輩MRという間柄で仕事をしていた方になります。
その先輩からMR3年目の時に言われて、いまでも覚えているアドバイスが2点あります。
・自分の言動が営業所の枠を超えて、支店・全国を見据えたものになっているか?
・自分の言動が自分の2階級上の立場から見た時に、2階級上の立場の人が期待するものになっているか?
この2点です。
当時、MRとしても徐々に成績が上向いてきて、全国的にも上位に位置するようになってきた時にもらったアドバイスです。
「ここから更に成績を伸ばしていくためにはどうしたらいいですか?」
と質問した時に、上記のようなアドバイスが返ってきました。
成績を上げるための質問をしているのに、なんでこんなアドバイスがかえってくるんだろうと?と最初は不思議に思いました。
しかし、先輩いわく
・組織のことを考えて、貢献できる人材には自然と味方が増える。
・そうすると、色々な手助けがあって、さらに数字を伸ばせる可能性が広がる。
・自分の数字のことだけを考えているようでは、これから先評価される人材にはなっていかない。
・数字も上げて、評価される人間になりたいのであれば、組織への貢献をより意識すると良い。
・評価される人材は評価者の視点を持っている。
・評価者の視点で日々の自分の言動を振り返るくせをつけると良い。
といった内容の説明を受けました。
これらのメッセージは、若手だった私にはガツンと響くメッセージになりました。
なぜなら当時の私は
「自分の数字を上げるには」
「営業所の数字を上げるには」
という2つの視点しかもっていなかったからです。
さらにその上の、
「支店の数字を伸ばすには」
「全国の数字を伸ばすには」
という発想はありませんでした。
またそのための行動にも乏しかったと思います。
また2階級上の評価者の視点を持つという考えも当時の私にはないものでした。
しかし、先輩からのアドバイスをもらってからは、
自分や営業所のBest Practiceを積極的に営業所外に発信するようになりました。
それこそ支店を超えて。
そして、色々な営業所と繋がりが出来ることによって、
結果的に私が担当しているKOL数人が多くの地域の講演会に呼ばれるようになりました。
そして、そのKOLの処方がさらに増えていくという好循環が生み出されました。
翌年には
・MR4年目:営業所第1位、全国TOP10
という成績に結びつけることができました。
まさに組織への貢献が自分の数字に返ってきた事例だと思います。
そして、こういった活動を見てくれていて、
メディカルのMSLに声を掛けくれたのが、
当時のメディカルアフェアーズの部門長でした。
そこから私の次のキャリアであるMSLに繋がっていくことになります。
部門長いわく
「全国にはまだまだ我々の薬を届けるべき患者さんが数多くいる。」
「その想いをあなたのプレゼンテーションから強く感じたため、印象に残っていた。」
とのことでした。
予想もしていないところからの声掛けでしたので、正直驚きました。
ただ、その時に感じたことは
「組織のために行っている行動や発言は誰かが見てくれているものなんだな」
ということです。
若手の方は自分の数字はもちろんですが、組織への貢献も強く意識してください。
それがあなたのキャリアを助けることにゆくゆく繋がっていくことになります。
まとめ
ということで本日は以上です。まとめると、
①まずは実績ありき。周りを圧倒する成績を掴みとってください。
②学ぶ姿勢が超重要。選択肢や視野、社内ステークホルダーを広げる努力をしてください。
③組織への貢献を強く意識してください。あなたの貢献を見てくれている人がいます。
です。
ぜひ若手のうちから意識して取り組まれてください。
以上です。最後までお読み頂きありがとうございました。
*追記 2023年8月
当時の営業所時代のことを振り返ったNoteです。
数字が劇的に改善した当時の営業所長の教えを中心にまとめています。
良かったら無料部分だけでもお読みください。
海外MBA留学に関するキャリア相談もやってます。
ご興味ある方はお読み頂けると嬉しいです。
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