この記事を読んでわかること ・20代の看護師が製薬会社MSLを目指すルート ・製薬会社で活躍する看護師MSLの特徴
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どうもこんにちは、外資系製薬会社経営企画室に勤めるこういちです。
今日は、前回UPした記事の続きのような内容を書いていきたいと思います。
前回の記事とはこちら。
2024年1月にとある会で知り合った製薬会社勤務希望の20代の看護師さんとのやりとりをきっかけに、まとめたのが上記の記事です。
よかったらお読みになってください。
今日はその続きです。
実はこの看護師さんですが、MSLに関心があるとのことでした。
・「どうやったらなれますか?」
・「どんな人が活躍しているイメージですか?」
今日はその時のやりとりを思い出しながら、ブログをまとめていきたいと思います。
20代の看護師が製薬会社のMSLになる方法は?
MSLって何?
という方のために、MSLについてまずはAIに質問してみました。
メディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)は、医療業界で影響力のある医師(KOL)に対して、医学・科学的なエビデンスや高度な専門知識をもとに、医薬品の情報提供を支援する職種です。
MSLの主な仕事内容は次のとおりです。
- 学会参加や論文検索等を通じて、広範囲かつ最新の医学・製品情報を収集・精査する
- 医学・薬学・科学的観点からKOLへアプローチし、信頼関係を構築する
- KOLに最新の医学・薬学情報をタイムリーに提供する
- 新しい治療方法や医薬品の適正使用を提案するなど、KOLの医療活動を支援する
- 臨床研究や論文投稿のサポートを行う
MSLは、製薬企業などの企業と臨床現場との中立的な立場から情報提供をすることで、新しい治療法や最適な治療法を普及させる役割があります。
また、未解決の医療ニーズを解決し、医薬品の価値の至適化および適正使用に貢献する仕事です。
MSLに求められるスキル・能力は次のとおりです。
「MSL 仕事」AIによる検索
- コミュニケーション能力
- 専門領域における豊富な知識
- 科学的な判断
- 膨大な情報から有用な情報をピックアップし、わかりやすく情報伝達する
なんだかとても崇高に表現されておりますね。
これはこれで正しいですが、別の表現をすると
・寝る間も惜しんで全国津々浦々を掛けずり周り、
・数多くのMRさんや現場の所長さん方に気を遣い、
・KOLからの無理難題にも対応し、
・どんなに忙しくても最新の論文を読みこなし、
・現場で情報提供とインサイト収集を愚直に行う学術集団
っと、こんな感じに言い換えることもできるかと思います。
何が述べたいかと言うと、AIがまとめた部分にあまり表現されていない「泥臭い」お仕事もたくさんありますよということです。
さて、私がこの間お会いした20代の看護師さんは、まさにこのMSL志望の方でした。
今日はこの方のキャリア戦略について考えていきます。
看護師から製薬会社のMSLとして入社するルート
多くの方が最初に想像するのが、このルートだと思います。
ただこのルート、結構ハードルが高めです。
理由は2つです。
①MSLという職種の認知度が上がり、応募者が増えてきている状況だから
②企業勤務経験のない看護師をいきなり正社員として雇うのはリスクがあるから
①に関しては、MSLは最近、人気の職種になりました。
アカデミアからの応募も増えていますし、薬剤師や看護師の方も目指す人は増えているようです。
ライバルが多いという点でハードルが高いと思います。
②に関しては、環境に適応できるかどうかの不安があるためです。
病院での働き方と、企業での働き方は異なる部分が多々あります。
その環境に慣れるまでに時間が掛かりますし、慣れない人というのも一定数います。
企業はそのリスクを抱えることになるので、通常採用に対しては慎重になりがちです。
幸い、今回お話した看護師の方はまだ20代と若いです。
そのため②についてはそこまで心配ないかもしれません。
一方で20代ということで、経験が不足している可能性もあります。
一つの経験の埋め方として考えられるのは、自身が担当してきた領域の強みを生かすことができないかどうか考えることです。
看護師さんも色々な科に配属されると思います。
循環器、整形、救急、外科、皮膚科・・・
たくさんあると思いますが、そこでの看護経験が活きる領域で仕事をしている製薬会社を探してみることです。
すごく分かりやすいのが、例えばマルホ株式会社
皮膚科に特化した製薬会社です。
こういう会社が看護師さんに求めるバックグランドは何でしょう?
それは皮膚科領域の看護経験があるかないかです。
なぜなら顧客は全員が皮膚科医&皮膚疾患を持つ患者さんです。
その周辺で得た看護師経験を企業は欲しています。
言い換えると、そこはあなたの強みになる部分になります。
自身のこれまでの看護師経験を活かせそうな製薬会社をピックアップして、アプローチしていくというのは一つの方法かと思います。
看護師からCROを経由して製薬会社のMSLとして入社するルート
多いのがこちらのパターンです。
これまで出会ってきた人はこういう人達が多いです。
CROって何?って思った看護師さんの方もいると思うので、またもAIに質問してみました。
CRO(Contract Research Organization)とは、医薬品開発業務受託機関(開発業務受託機関)の略称です。
企業や医療機関、行政機関などから依頼を受け、医薬品や医療機器、食品、化粧品などの臨床開発や臨床試験(治験)に関わる業務を受託したり、労働者派遣などで支援したりする外部機関です。
製薬会社は、研究開発から販売、市販後調査まで多くのプロセスを担いますが、CROは臨床試験に特化して事業を行う企業です。
医薬品開発を受託する事業は「CRO事業」とも呼ばれます。
「Contract Research Organizationとは」AI検索
このような業務を行っているのがCROです。
・CROで治験コーディネーターを経験した後に製薬会社のMSLに転職
・CROでナース派遣およびコールセンター業務をした後に製薬会社のMSLに転職
・CROで派遣MSLとして短期プロジェクトを経験した後に、製薬会社のMSLに転職
このような方々に過去お会いしたことがあります。
製薬会社に直接入社するよりも、CROに入社するほうがまだハードルは低い印象があります。
『CROで数年経験を積んで、製薬会社に転職する。』
これは結構、現実的なキャリア戦略だと思っています。
製薬会社で活躍する看護師MSLの特徴
過去数10人の方を見てきていますが、以下の2点は共通する特徴かなと思います。
・現場力:病院やクリニックの現状をよく理解している。
・コミュニケーション力:他人への配慮や気遣いに長けている。
この2点について、どれも秀でた能力を持っている人が多いという印象でした。
では、さらに差別化を図るには何が必要か?
私の答えは以下2点です。
・英語力:Global TeamとやりとりできるSpeakingとListening力
・リーダーシップ:人を巻き込む力
正直に申し上げると、看護師バックグランドの方々は、この2点においてちょっともの足りないと感じることが多かったです。
私が出会った中ではあまり英語ができる人はいませんでしたし、リーダーシップをバリバリ発揮して、周りを先導していくタイプの方も少なかったです。
こういう部分で力を発揮すると、もっともっとValueを発揮できるのにと思ったことは1度や2度ではありません。
社会人の始まりが、看護業務ですと中々こういった力を養いづらいとは思うのですが、企業に入った後は非常に重要になる能力になります。
その部分は強く意識すると、看護師バックグランドとの相乗効果で、キャリアの道が自ずと開かれていくと思います。
看護師さんの活躍するフィールドが製薬会社にはあります。
製薬会社で働きたい、またそのきっかけを掴みたいと思ったら、まず大事になるのは情報収集になります。
知らないことには、なにも始まりません。
まずは、いわゆる転職エージェントから情報を入手することが最初のステップになります。
取り扱っている案件がエージェントにより異なるので、3つほど転職エージェントに登録されることをお勧めします。
この3つに登録しておくことで、幅広く製薬会社に関連した看護師の求人を見つけることができると思います。
上記2つは、通常の看護師転職のあっせんをしている転職エージェントよりも、製薬会社とのつながりが強いため、製薬会社関連の求人をたくさんもっています。
ナースではたらこは、病院看護師職の求人が多いですが、中にはCROの求人(シミックやその他の治験担当企業)等が掲載されています。
登録などはすべて無料ですし、エージェントから詳しく話を聞くことも、もちろん無料です。
製薬会社での勤務に興味がある方は、ぜひ情報とってみてください。
ということで本日は以上です。
20代のMSL志望の現役看護師さんとのやりとりから、記事をまとめてみました。
お話した人に届いてくれると嬉しいです。
まとめると
・20代の看護師が製薬会社MSLを目指すルート
・製薬会社で活躍する看護師MSLの特徴
この2点について解説しました。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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