ブログ「製薬キャリア3.0」への記事寄稿第8弾。「製薬×転職」編。R&Dの方の転職戦略が秀逸過ぎる。周到な準備と戦略で転職を3回成功させた方のお話。

複業(副業)/その他
この記事を読んでわかること
・専門性と経験を磨いてポジションアップを図る転職戦略 -R&D編-

*この記事にはアフィリエイト広告が掲載されています。 

 

どうも、こんにちは。

外資系製薬会社経営企画室に勤めるこういちです。

 

秋ですね。

食欲の秋。

止まりません。

止めたいけど止まりません。

 

ビールが美味しい。

魚が美味しい。

さつまいもが美味しい。

食欲はもはや抑えられないので、運動でリカバリーします。 

 

 

 

さて、前置きはこれくらいにします。

 

今日は記事寄稿の第8弾をお届けしたいと思います!!

 

 

今日はR&Dの方の転職ストーリーをご紹介します。

転職回数は3回。 

多くの経験を持つ方のストーリーになります。 

 

製薬会社ではこういった方は珍しくないですが、

転職の戦略が秀逸ですので、ご紹介していきたいと思います。

 

それではどうぞ!!

今回記事をお寄せ頂いたのはx(Twitter)ネーム Anaさんです。 

Anaさんの転職ストーリー

自己紹介

 

私は約10年間、研究員として働いたのち、博士課程に進学したものの、体調を崩して休学したのをきっかけに、休学中に今後のキャリアについて考えた結果、薬事としてのキャリアを歩むようになりました。

研究職時代にも何度か転職を考えた時期もありましたが、本格的には転職活動をせず、大学院進学を目指したため、ここではミドル世代の転職についてお話しできればと思います。

 

私の職歴と、転職活動時に主に利用した転職サイト、エージェントを参考までに表1に示しています。

今回は特に転職活動2回目及び3回目の経験(どちらも1、2ヶ月で内定)から得られた知見についてお話しできればと思います。

 

表1 転職活動時に主に利用した転職サイト及び転職エージェント

職歴主に利用した転職サイト、転職エージェント
バイオ企業(研究員→主任研究員)JAC、Doda、LinkedIn登録
↓ 博士課程受験
大学院生(博士課程中退)ビズリーチ登録
↓ 転職活動1回目ランスタッド、パソナ
メガファーマ(派遣→契約社員)
↓ 転職活動2回目ランスタッド、ヘイズ、企業の採用担当
外資製薬企業(マネージャー)
↓ 転職活動3回目ランスタッド、JAC、企業の採用担当
外資製薬企業(シニアマネージャー)

 

 

転職エージェントとの出会い

 

転職活動2回目と3回目につきましては、転職エージェント、または企業の採用担当の方を通じて転職活動を進めていきました。

外資系製薬企業の場合、採用代行のサービスを外注していることが多く、各企業の採用担当の方とも多く出会いました。

2回目の転職の時は、転職先の外注先の採用担当の方からLinkedIn経由のコンタクト、3回目の転職の時は、JACのエージェントによるLinkedIn経由のコンタクトがきっかけで次の転職先が決まりました。

具体的に私がどんな企業の紹介を受けたかを表2に示しますので、転職活動の参考にしていただければと思います。

 

表2 ビズリーチ及びLinkedInからの紹介先

ビズリーチからの紹介(主に内資系の製薬企業、バイオベンチャー)
企業の採用担当経由第一三共、アステラス製薬、エーザイ、タケダ等
転職エージェント経由田辺三菱、大日本住友等
LinkedInからの紹介(主に外資系の製薬企業、バイオベンチャー)
企業の採用担当経由アストラゼネカ、サノフィ、タケダ、モデルナ等
転職エージェント経由中外製薬、MSD、GSK、ファイザー、イーライリリー等

 

この表から主に内資系企業はビズリーチから、外資系企業はLinkedInからの紹介が多いことがわかります。

自身がどこの企業に応募したいかによって使いわけるのがおすすめで、ミドル世代で転職の機会を作るには、すぐに転職する気はなくてもビズリーチまたはLinkedInの登録から始めるのがよいかと思います。

転職エージェントと出会う前に 

レジュメを準備する前に

私の元上司や先輩は外資製薬企業の日本の研究所がバタバタと閉鎖していったのを経験していたため、いつなにが起こるかわからないからいつでも転職できる力をつけておくのがいいとアドバイスを20代の頃から受けていました。

そのような環境な中、自分のキャリアについてはその時々に考えて歩んできました。

ただ常に転職を考えていたというわけではなく、節目節目で考えるようにして、それまでは目の前の業務に集中し、専門スキルを磨くことを中心に心がけてきました。

私の中では必ずなにかしら成果を残してから転職するというルールを自分の中にもっていってそのゴールが見え始めるまでは本業に集中して成果を残すことで次の転職の際にレジュメに成果を追記していくスタイルで進めてきました。

企業によりますが、Manager 3年以上の実務経験、Senior Manager 5年以上の実務経験、Associate Director 7年以上の実務経験、Director 10年以上の実務経験といったようにポジションによって必須経験年数が決まっています。

ですので、現職で何年勤めて、次の転職ではどのポジションで狙うかというのを前もって考え、いつ転職活動を始めるかというのを決め、それまでは基本的に本業に集中して次の転職で提出するレジュメを充実させるのが、個人的にはいいかと考えています。

 

 

レジュメの準備

 

ビズリーチやLinkedInに登録することが重要とお話ししましたが、工夫をしなければ、エージェントも自分のプロフィールにはきてくれません。

特に外資系製薬企業に応募する場合は、やはり重要なのは英文レジュメを用意することかと思います。

TOEICの点数が低くてもレジュメがしっかりしていると英語ができるのかなと思わせることができます。

実際私はTOEICについては800点なかったですが、TOEICの基準が厳しいといわれる某製薬企業の書類選考も通過しました。

LinkedInは英語でプロフィール(職歴、学歴等)を登録することによって、エージェントからのコンタクトが増えます。

おそらく、職歴のワードで検索をかけてアプローチしてきてるのではないかと思います。

 

英文レジュメは最初、ベースは『英文履歴書の書き方』有元美津世の本を参考に作成し、自分の経歴にあった職種の文章はアメリカ大手求人サイト「Monster」のレジュメサンプルを利用して作成しました。

私は利用していないですが、このサイトにはレジュメチェックもしてくれるサービスもあるようです。

Monster

Resume Examples by Industry
Ready to create a resume? Monster's resume examples can help. Search by industry or job title for a professional resume that will inspire you to write your own.

【Monster内にある職種別レジュメサンプル】

Biochemist

Sample resume for a biochemist
Need to improve the organic reaction to your biochemist resume? Focus on your specialties and the results of your work. Get ideas from this sample.

MR

Sample Pharmaceutical Sales Resume
Going for a position as a pharmaceutical sales rep? This sample pharmaceutical sales resume shows you how to highlight your achievements.

CRC

Clinical Research Coordinator Resume
Build a strong clinical research coordinator resume by investigating and testing your skills and experience.

 

また、薬事として働くようになってからの部分に関しては、通常外資系製薬企業では社内でレジュメをシステムに登録しており、そのポジションに対するテンプレートが存在していたのでそれを利用して作成しました。

ただし、応募企業ごと、ポジションごとにどういう人材がほしいかが異なります。

そこで、それぞれの企業、ポジションにマッチさせた書き方をするために、応募するポジションの仕事内容や求める経験に記載されている英語表現をほぼそのまままるパクリ(もちろん実際にその経験をしている前提ですが)して作成しました。

後は、その企業でのキーワードで自分にもあてはまるキーワードをちりばめて作成した結果、転職活動2回目と3回目で応募した企業の書類選考はほぼ通過しました。

ただ、やみくもに応募するのではなく私にマッチしていると思われるポジションだけを厳選して応募したからというのもあるかもしれません。

転職エージェントとの付き合い方

 

私の場合は主に以下のとおりの対応をしました。

①転職を考えていない時期にビズリーチ又はLinkedInからエージェントからDMを受け取った場合、基本的に自分に当てはまっていない場合はスルー。

企業の担当者から直接DMを受け取った場合は断りのメッセージを送る。

ただし、その企業自体に興味がある場合は興味があることは述べつつ、今は転職する気がないことを伝える。

 

 

②転職活動時期には、エージェントはしっかり対応してくれそうな数人に絞り、企業を紹介してもらう。

エージェントからの紹介に加えて、自分でもLinkedInで求人を検索し、エージェントにその他の気になる求人も扱っていないか聞く。

(自分で応募するより、エージェントに応募してもらう方が手間が少ないので。例えば、エージェントから応募する場合は外資系製薬企業の場合は基本的には英文レジュメだけを渡せばいいだけだが、自分で応募する際はカバーレターも準備して自分でいろいろな情報を登録しなければならない。)

 

 

③今は転職のタイミングでなくても、興味がある企業の場合、今すぐはまだ転職を考えていないことを伝えつつ、可能であればカジュアル面談を設定してもらう。

(カジュアル面談することによって、外からの情報だけだと憧れていた企業でも実際に面談すると相性がそれほどよくなさそうというのがわかったり、よりこの企業で働いてみたいという気持ちが沸いたりする。)

 

 

④LinkedInやビズリーチで探してきた求人の場合、そこに記載されている求める人材と実際求める人材のレベル感が異なる場合があるのでエージェントに企業は実際どういう人材を求めているか細かく聞く。

ここでエージェントがしっかり企業が求めている人材を把握できているか等エージェントの質がわかる。

これを把握せずにただ、今の職種と近いからと無理やり求人を紹介してくるエージェントもいるが、自分が求める求人や自分がその条件に当てはまっていないときはしっかり断ることが大事。

また、求めるレベルに達していないことを伝えてくれるエージェントだとよりいい。(私の場合、3回目の転職時にはJACからは12社紹介を受けてこのうち、3社に絞って応募。)

 

 

⑤面接対策については、私の場合、ちょうど業務が忙しい時期でエージェントの方との面接対策の時間をほとんどとれなかったが、どういったことが聞かれるかのポイントの確認だけを実施。

通常面接対策したい人は実施するよう。

オファーをいただいた後、オファー面談を依頼。既に入社意思は固まっていたが、労働条件通知書とエージェントから提示された求人票との齟齬があったので、念のため確認したいことを伝え、オファー面談を設定していただいた。

 

 

個人的な印象としては、JAC Recruitmentは求人数が多い印象で、ランスタッドは企業の内情に詳しい印象なので募集背景や採用の進捗情報等詳細について聞きたいときは2回目の転職活動の時にお世話になったランスタッドの方に確認することが多いです。

 

ただ、具体的な仕事の仕方や組織がどういう構成か等はエージェントではなく、1次面接のときに面接官に直接質問をして働いた時のイメージをクリアにするようにしていました。

また、キャリアパスを考えるにあたっては、個人的にはエージェントに相談するのではなく、具体的にどういうスキルが必要か、どういう可能性があるのか等、進みたい道の先にいる先輩方から聞くのがよいと考えています。

外資製薬企業の中にはメンター制度がある企業もあるのでそれを利用するものよいかもしれません。

キャリアチェンジしたい場合は、転職で職種を変えるのは結構ハードルが高いので社内で部署異動してから転職するのがベターかと思います。

実際転職活動をしていても、社内の方に決まったという話を時々聞くので、転職活動中のライバルは転職活動している人だけでなく社内で異動を希望している人達であることも考慮にいれた方がよいかもしれません。

おそらくこういう情報はエージェントを通じてしか情報が入ってこないかと思いますので、より情報を得たい場合は、自分で応募するよりもエージェントを通じて応募する方がいいかと思います。

 

 

転職には専門スキル・経験、ミドル世代だとプロジェクトをリードした経験、英語力が必要だといわれますが、私は円満退職力も結構重要だと感じています。

円満退職力は意外とあとになって効いてきます。

特に外資系企業の場合、採用する上でバックグラウンドチェック、リファレンスチェック、リファラル採用があるので、一度転職したとしても、次転職するときにこれらを利用する可能性があるからです。

実際、私は2回目の転職の時に元上司と元同僚にリファレンスチェックをお願いした経験があります。

社内で人が足りなくなった際にまわりでいい人いたらと紹介を頼まれたこともあります。

逆に元上司に誘われて転職するという方もいらっしゃいました。

円満に退職するために、退職交渉の仕方について相談したい人はエージェントに相談するのもひとつの選択肢だと思いますが、私の場合はYouTubeで退職交渉についての以下の動画をチェックし、どう伝えるのがいいかを前もって考えて上司に伝えました。

【転職】絶対にしてはいけない退職の仕方

【転職】絶対にしてはいけない退職の仕方

【退職 伝え方】退職理由で伝えていいこと 伝えないほうがいいこと

【退職 伝え方】退職理由で伝えていいこと 伝えないほうがいいこと 【会社を辞める時の言い方】

まとめ

  1. エージェントと出会うために、まずビズリーチ又はLinkedInに登録。
  2. 英文レジュメを準備(英語力アピールにも)
  3. エージェントを数人に厳選して情報収集。
  4. 企業とのコンタクトにはエージェントをうまく利用(カジュアル面談等)。
  5. 面接対策、退職交渉対策にもエージェント利用可能。

おまけ

LinkedInの活用法

  • レジュメとして:少なくとも職歴、学歴について英語で登録。転職エージェント、採用担当はこの情報から検索してコンタクトをとってくる。
  • 求人検索ツールとして:Jobsのページでタイトル、キーワード等を入力して検索すると募集中の企業がリストアップされる。自分に合ったおすすめのポジションもリストアップしてくれる。大手だけでなく、Moderna、Genmab、Jazz Pharmaceuticals、Ultragenyx等のバイオベンチャーの求人も検索に上がってくる。グローバルの求人検索もすることでどの分野を増員しようとしているかもわかる。
  • 社員検索ツールとして:Peopleのページでどんな社員がいるか、希望の職種についている人のキャリアパスを参照。
  • 英語学習ツールとして:興味がある企業のPostをチェック。動画もあるのでリスニング対策にも。このレベルの内容が分からないと(薬事の場合かもしれないが)9割英語の社内のe-Learningをこなすのは難しいかもしれない。

 

こういちの感想

いかがでしたでしょうか?

ここからはこのブログの執筆者であるこういちの感想をお伝えしていきます。

まずこの文章を読んだ時の第一印象は

「なんて戦略的なんだろう!!」

でした。

 

すごいしっかり準備と対策をされているなという感想を持ちました。

また転職をした後は、今いる職場で成果と呼ばれるものが出るまで動かないとお決めになっているあたりも芯が通っていて、素晴らしいと感じました。

 

私もその昔、尊敬する上司に言われたことがあります。

「タイトルやお金で動くのもいいけど、きちんと経験を積んでからにしなさい」

と。

 

この寄稿記事を読んでその時のことが頭に浮かびました。

そうなんですよね、フットプリントがないと、経験も実力も培われないんですよね。

 

 

Monsterというサイトの存在自体も知りませんでしたし、

退職時に参考になりそうなYouTube情報まで教えて頂いて、

私自身大変勉強になりました。

 

 

そしてやはり参考になったのは、考え方ですね。

しっかり戦略を立てることがキャリアアップには必要であることを再認識しました。

足りていない経験を埋めにいくことを意識されているから、どんどんキャリアが積みあがっていっているという印象を受けました。

 

 

多くの方、特に若手の方には非常に参考になる記事なのではないかと思います。 

 

長文の記事をお書き頂いたAnaさんに感謝申し上げたいと思います。

 

こういちもJACとランスタッドはおすすめしてます

 

Anaさんの記事にもありましたが、

 

JAC Recruitment

 

ランスタッド

 

この2社はこういちもブログでいつもおススメをしています。

おススメする理由を上記ブログ記事内でお伝えしていますので、良かったらご覧になってください。

外資転職を目指すなら外せないエージェントかと思います。

 

 

ということで本日は以上です。

最後にAnaさんにお礼申し上げ、今日のブログを締めくくりたいと思います。

ありがとうございました!!

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