この記事を読んでわかること ・Yahooの製薬企業向けビジネス
どーもこんにちは。外資系製薬会社に最近転職をしたこういちです。
転職して7週目に突入しました。
もはやこれくらいになると、だいぶ慣れてきた感じがしてきました。
だいたいの働き方であったり、組織の雰囲気も掴めてきたといったような感じです。
さて、2カ月目に入り、外部の業者からのコンタクトや話を聞く機会も増えてきました。
そんな中でYahooが製薬企業向けに提供しているサービスの話を聞いてきましたので、その内容についてすでに公開されている情報を中心に話せる範囲で共有したいと思います。
ということで今日は以下のような疑問を持つ方向けの記事を書いていこうと思います。
・Yahooの製薬向けビジネスってなんだ?なにができるんだろう?
このあたりについて書いていきます。
Yahooの製薬向けビジネス
今回話を聞いたのは、
です。
リンクにある日付のオンラインセミナーに参加できなかったので、特別に個別で説明の時間をもらって根ほり葉ほり聞きました。
マーケティング担当者やメディカルの担当者には参考になる情報かもしれないと思ったので、この場で共有させて頂きますね。
提供しているサービスその① DS.INSIGHT

Yahooの説明だと、
”Yahooの保有する行動ビックデータ(検索と位置情報)を分析できるデスクリサーチツール)”と説明されています。
ご興味ある方は1分程度の紹介動画をどうぞ。リンクはこちら
デスクリサーチツールというのは自分のパソコンでデータベースにアクセスして、色々検索して調べるようなツールになります。
どのワードがどの地域で、どのタイミングで、どれくらい検索されているかがわかるツールとのことです。
検索ワードの相関を見ることができるとのことで、例えば「コロナ」という検索ワードと相関の高いキーワードとその相関係数などがわかるとのことでした。
例としては、「コロナ新規陽性者数増加」と相関の高いモノやコトがわかったり、2週間遅れて増えたり、減ったりする検索キーワードなどがわかるとのことでした。
例えば「コロナ新規陽性者数増加」のあとに増えるもの、減るものとして紹介されたキーワードとして、
- 増えるもの:「テイクアウト」「キャンプ」
- 減るもの:「電車」「美容」
といった用語があるとのことをグラフと共に紹介頂きました。
こういったことがデスクリサーチのツールとして検索可能とのことです。
ただこれをどうやって製薬ビジネスで活用するんだろう?と思っていたところ、次に紹介されたのが、その次のサービスでした。
提供しているサービスその② DS.ANALYSIS

これはデータアナリストが要望に基づいてビックデータをアドホックにレポーティングしてくれるサービスになります。
製薬企業へのヒアリングに基づいて、把握したいビックデータを抽出し、レポーティングするサービスとのことです。
抽象的でわかりにくいと思うので、具体例をもって説明しますね。
例えば、製薬企業がリウマチ患者さんのことを色々把握したいというケースで考えてみましょう。
まずYahooを使っている人がリウマチ患者さんかどうかわかるの?と思われた方もいると思うのですが、そこは優秀なYahooさん。
過去のビックデータの解析から、それがわかるとのことでした。
リウマチ患者さんがこれまで入力した検索用語や、ブログや質問箱に打ち込んだ用語などからアルゴリズムを組んで、Yahooの検索ワードを打ち込んでいる人がリウマチ患者さんなのか?そうでないのか?がわかるとのことでした。
もちろん推定になるので100%リウマチ患者さんではないかもしれないが、高い確率であっていると説明されました。
そして、そのリウマチ患者さんが、リウマチの発症前、リウマチの治療中、リウマチの治療終了後にどんな用語を多く調べているかもわかるとのことでした。
また
・どういったサイトへのアクセスが多いのか?
・どんなWebサイトを見に行っているのか?
というのもわかるとのことでした。
「なるほどこれを使えば、例えば企業の患者向けの疾患啓発のWebサイト作りに役たちそうだな」と感のいい方ならお気づきになったと思います。はい、そういったサービスも提供しているとのことでした。
また患者さんのことがわかれば、同様に医師のこともわかりそうですよね。
そうです。
医師がどんな検索ワードを多く使っているかも、わかるということでした。
リウマチを診療している医師を用語アルゴリズムで抽出をして、そこから治療前、治療中、治療後にどんな検索ワードを多く使っているか、どんなサイトを見に行っているかもわかるとのことでした。
「なるほど、これがわかれば医師向けサイトの構築やSEO対策にもなりそうだな」と思った方もいらっしゃると思いますが、そういったサービスも提供可能とのことでした。
過去には、医師向けサイトの構成・デザイン作りのためにYahooが調査をして、実際に作成までサポートしたケースもあるとのことでした。
その時はYahooさんが構成とデザインを、実際のページ作りはITベンダーが担当とのことでした。
個人的にはこれってすごくいいサービスだなと聞いていて思いました。
私は過去にDigital戦略部にいたこともあるのですが、医師向けや患者向けのホームページを作る時って、まず社員が構成を考えて、ちょこっと医師や患者さんにインタビューして構成の手直しをして、完成まで持っていくっていうパターンがほとんどでした。
4-5年前のことですかね。
でもこれだと、すごくバイアスが強いというか、社員の考え方やインタビューした医師や患者さんの意見に結構ひっぱられて、本当に大衆の見たいサイトになっているかというと、必ずしもそうでないケースもあったのかなといまさらながら感じる部分があります。
ですので、このYahooさんのサービスはこれから疾患啓発サイトや製品サイトを作成するマーケティング担当者やメディカル担当者には結構良いサービスだなと思って話を聞いておりました。
聞くと、某大手の製薬会社はこのサービスをフル活用していて、患者さんや医師からの評判も良いWebサイトの構築を行っているとのことでした。
一例としてWebサイト構築の事例を挙げましたが、他にも例えばリウマチ患者さんのPatient Journeyを描くために利用するケースもあるとのことでした。
例えば病気の前後で抱えている悩みはなにか?といったことで検索キーワードなどから抽出できるということでした。
これにより患者さんの困りごとを把握することで、そこからSolutionにつなげていくような動きもあるとの紹介がありました。
こういった情報って、Patient Support Programの開発にも役に立ちそうな情報ですよね。
ちなみにこのビックデータですが、まだ研究用では使えないみたいです。
つまりPublicationなどにはまだ利用ができないとのこと。
検索ワードの2次利用になるので、色々制限があると説明をされていました。
研究用に使えたら製薬企業ではより発展しそうなサービスになりそうですね。今後に期待です。
まとめ
今日の内容をまとめると、、
①Yahooの製薬向けビジネス
提供しているサービスその① DS.INSIGHT
=キーワードのデスクリサーチツール
提供しているサービスその② DS.ANALYSIS
=製薬企業へのヒアリングに基づいて、把握したいビックデータを抽出し、レポーティングするサービス
私が使い道をよりイメージできたのは②のDS.ANALYSISでした。
ということで今日は以上です。
お読み頂いた方のお役に立てば幸いです。
お読み頂き、ありがとうございました。
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